18.がんばらない ページ23
.
「……ここかぁ」
思ったよりも大きい、流石私立。
いや、
…それよりも早く行って帰りたい。これがまだ夕方で良かった、朝だったらもうそこら辺で野垂れ死になってた。
「…………見にくい」
その一言に尽きる。
校舎数も多いし、まず人通りも多い。こんなに案内板をガン見してるとそろそろ視線が突き刺さる。
あ。あったと思えば、遠い。
何この学校、生徒会役員に対して不親切すぎるんだけど。
半ば自暴自棄になりながらも生徒会室を目指した。
「??
……なんでここに
どこかの部活が使ったものなのか、それすらも分からない。
ビブスを使う部活なんていっぱいあるし、これから分かるのはよくある蛍光色の緑色ってことぐらい。
キョロキョロと辺りを見渡して見るも見事に誰もいない。先生すらも見当たらないし、どこの部活がこれを使ったなんて知らないしどうしようもない。手当たり次第に行くのもめんどくさいし。
「………………はあ」
大きなため息をついたところで、前から歩いてくる人を発見。
どこかの部活のジャージも来てるし運動部なのは確定、もうこの際なんでもいいから渡せばいいか。
「あの、」
「んー?」
声をかけると、いい笑顔で振り向かれた。
…いや前言撤回、いい笑顔というよりムカつく笑顔で。
「これ、落ちてたんで渡しといてください」
ビブスを押し付けて生徒会室まで走った。もちろん、相手の返答なんて聞かずに。
_____
トークアプリの履歴の1番上にあった白布をタップして終わったことを伝える文を打ってから学校を出た。
さすがにここまで来てもらうのは申し訳ない気持ちもあるし。
そう思いつつ、白鳥沢からならあまり距離のないコンビニまで歩く。
しばらくすると男バレ一同の姿が見えてきてノロノロと走り、駆け寄る。
「おつかれ」
「…うん」
真っ先に白布が声をかけてくれてそれに対して返事を返す。
今日はなんだか一際目立つ牛島さんを見つけて小さく名前を呼んだ。
「牛島さん」
「??
どうかしたのか?」
「"オイカワ"って人、会えなかったので伝言伝えられなかったデス」
「…そうか」
実際に会ってたとしても分からないんだけど。
そんな言葉を心の中に閉まって。
「Aさん、聞いてください!今日オレ、」
「ちょっと工〜、ここはセンパイに譲るべきだと思うんだケド」
あ、うざい。
.
743人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ろい(プロフ) - ヒナさん» 果たしてオチはあるのか…??(すっとぼけ顔)コメントありがとうございます、更新頑張ります! (2020年6月24日 21時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 落ちはあるのか…?あるなら白布がいいなぁ、夢主可愛い!更新頑張ってください! (2020年6月7日 12時) (レス) id: fe45ff59f5 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - ryonさん» 可愛いですよね分かります(真顔)。応援ありがとうございます! (2020年3月8日 13時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ryon - え?夢主ちゃんて、可愛いすぎ、、 めっちゃ応援してます! (2020年3月6日 9時) (レス) id: 89b2666c2a (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 青い夕日さん» ありがとうございますううう!!自分で書いてて言うのもなんですけど夢主ちゃん可愛いですよね!!更新頑張ります! (2020年3月5日 22時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ろい | 作成日時:2019年3月8日 22時