１３．がんばらない ページ18
．
「…教えようがない」
「国語だけ」
「登場人物の気持ちになって考えたら一生分からないから第三者視点で見た方がいい」
「分かった、次からそうする」
スポーツ推薦ではなく一般入試組である白布と私。他の皆(先輩も含めて)はスポーツ推薦の人が多いようで終始、首を傾けていた。
「で、質問はそれだけデスか」
「…うーん、まぁゆっくり知っていければいいしな」
確かに、生き急ぐ必要はないからねぇ。
「じゃあ第1回、Aチャンの質問大会終了〜！」
「じゃ、お疲れ様でーす」
「白鷺、送る」
天童さんの声が体育館に響いたと同時にその場から立って、外へと向かう私に白布。
そして後ろからゾロゾロと着いてくる他の皆。
「………」
「？？
白鷺、どうかした？」
「いま…、」
いや、気の所為のはず。一瞬だけ目元を手で覆って、また前を向いて歩き出す。
「なんでもない、早く帰ろ」
「…ならいいけど」
多分嘘ついてるって分かってるんだろうけど何も言わないのが白布。この時間に感じるのは罪悪感と心地良さ。
＿＿＿＿＿
「ね、この通りだからお願い！」
朝、練習から戻って席に座ると、このクラスの生徒会役員である山田が土下座する勢いで私に頭を下げた。
「で、何？もう1回言って」
「宮城にある2つの高校に渡す書類を届けて欲しくて！」
「却下、大体なんで山田がしないの」
「今回の大会が近くて、その時間でも練習にあてたいの！」
「………」
まぁ、その気持ちは分からなくはない、けど。急にそんな事言われても。男バレのマネージャーだって1人だし、でも…。
「白鷺が欠席した時、委員会の当番変わってあげたのにな〜、遅刻しそうになった時、見逃してあげたのにな〜」
「恩着せがましい、すればいいんでしょ」
「やった！」
次からは山田に頼むのはやめておこ。そう固く誓った私に、大体の話を聞いていた白布。
「ねぇ、山田さん。その宮城の高校ってどこ？」
「えーっと、"烏野高校"に"青葉城西高校"だったかな」
どこそれ。いつもならそうやって聞ける雰囲気だけど今回ばかりはそういかない。
横にいる白布から醸し出されるオーラが異常だから。
「ま、相手の高校の生徒会役員の人に書類渡せばいいだけだから！」
「安心して、それ以上の労働を求めるならしてなかったから」
苛つくぐらいに、にこやかな笑顔を浮かべている山田の手元からその書類を奪い取って机の中へと入れた。
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ろい(プロフ) - ヒナさん» 果たしてオチはあるのか…？？（すっとぼけ顔）コメントありがとうございます、更新頑張ります！ (2020年6月24日 21時) (
レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 落ちはあるのか…？あるなら白布がいいなぁ、夢主可愛い！更新頑張ってください！ (2020年6月7日 12時) (レス) id: fe45ff59f5 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - ryonさん» 可愛いですよね分かります（真顔）。応援ありがとうございます！ (2020年3月8日 13時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ryon - え？夢主ちゃんて、可愛いすぎ、、 めっちゃ応援してます！ (2020年3月6日 9時) (レス) id: 89b2666c2a (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 青い夕日さん» ありがとうございますううう！！自分で書いてて言うのもなんですけど夢主ちゃん可愛いですよね！！更新頑張ります！ (2020年3月5日 22時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろい
| 作成日時：2019年3月8日 22時
