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こんにちは。ここで想定外の悲報を1つ。
ゴンくんとキルアと、幻影旅団の団長の人質交換を無事に終えて。先に離陸した私たちの飛行船。その窓から、目的が旅団の団長であるヒソカと彼が向かい合う所を見ていた。しかしその後、彼が念能力を使えないことを知ったヒソカは何もせずに飛行船に乗り込み、旅団の団長を残して彼らの飛行船も離陸した。
ーーそこまではよかった。
ようやく少しは平和になるなぁ…と息をついた間もなく、イルミさんからのメール。
「クロロからの依頼。近くにいるんでしょ?今から指定されたところまで彼の護送。その後の詳細は依頼人から直接聞いて」
恐らくなんの他意もなく、私が近くにいるから、ただそれだけの理由で回されてきた仕事。速攻で断りのメールを打つのだが、送信する前に思い止まっただけ私は賢いほうだと思う。
イルミさんの命令はー?絶対ー!
そんなの昔から知っていた。
ひくりと頬を引き攣らす私に「どうかしたの?」と首を傾げるゴンくんと、つられてこちらを見るキルア。のぞき込まれる前に携帯を閉じてポケットにしまった。因みに他の3人は別室にいる。
『ごめん、私用事出来たからここで失礼するわ……クラピカ氏とレオリオ氏、センリツさんによろしく…』
はァ!?またかよ、と声を荒らげるキルア。理由を聞こうとするゴンくんにも悪いけど、これ以上距離が離れると彼の元へワープするのが余計にしんどくなる。
一旦飛行船が着陸してから別の飛行船で迎えにいくのも考えたけれど、二度手間だし…その間に彼が動いてしまっては連絡手段もないし探すのが面倒だ。
今ならそこまで離れていないし何とかなるはず。
『あとでメールする』と言い残して、私は能力で彼の元へ飛んだ。クロロ=ルシルフルの元へ。
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✱
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「ほう。能力のリスクは0ではないのか?」
『はぁ…っ、さっきぶりですね』
反動に少しだけ息を切らす私を見て、依頼人はまるで私が来るのが分かっていたように、ふと笑った。
念能力を封じられた今、いくら身体能力が化け物でもこんなを切り立った岩山を降りて移動するのは面倒だったのだろうか。確かに移動系の念能力者が近くにいて、金で雇えるなら私だってそうする。が、私はあくまでもどきであって!移動系というよりは逃亡用の能力だと言うことを理解して頂きたい。
『いくらか知りませんけど、終わったらちゃんと振り込んでくださいね!』
「ああ。お前が望む金額でいい」
まじ???
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未確認歩行物体(プロフ) - たくさんのコメントありがとうございます。まとめての返信で失礼します。しばらく更新していないにも関わらずたくさんの反応を頂きとても嬉しいです!ありがとうございます! (2021年11月24日 18時) (レス) id: 859f873e93 (このIDを非表示/違反報告)
moo(プロフ) - 読んでいく事にチートっぷりを発揮してて面白かったです!最高! (2021年7月8日 14時) (レス) id: 36860c259a (このIDを非表示/違反報告)
なめなめきゃんでぃ(プロフ) - めちゃめちゃ面白くて読んでいてとっても楽しかったです!番外編や次回作など楽しみにしてます!できたらで良いので書いてくれると嬉しいです!素敵な作品を書いてくださりありがとうございました!!! (2021年4月8日 23時) (レス) id: ed253bb936 (このIDを非表示/違反報告)
猫神(プロフ) - とても面白かったです!蟻編楽しみにしています! (2021年1月16日 0時) (レス) id: f54e673977 (このIDを非表示/違反報告)
甲賀忍者(プロフ) - 番外編で構いません!更新いつまでもお待ちしております! (2020年11月12日 22時) (レス) id: 0e780aa7b5 (このIDを非表示/違反報告)
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