おんなのこ nqrse ページ9
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『まって?』
思わずトイレで声を出す。いつもは予定通りに来るのに今月はなぜか早い、と驚きを隠せない。…しかもここはなるせの家。どうするか…。すると私の声が聞こえたのかリビングから足音が聞こえた。
「なんか言った?」
『ねえ、なるせ察して』
「は?」
『予定より早く来ちゃって、あの買ってきてほしいです…』
「…あーー…あるよ?」
『は!?』
本日二回目の驚きだ。いやなんで持ってんの?と思考を巡らせているとなるせは「ちょっとまってて」と言って取りに行った。少しすると「少し開けるよ」と言ってナプキンを渡してきた。
『あ、ありがとう…なんで持ってるの?』
「ん?まあ万が一のために必要かなって、周期とかも大体把握してるし」
『え!?してんの!?』
「彼氏としては当たり前でしょ」
そんなもんなのか…?と疑問を持つが無事なるせに助けてもらってよかった。トイレから出るとなるせはココアと布団を持って待っていてくれた。なるせの足の間に座り布団をかけてもらう。
『あ〜生き返るけどお腹痛い〜〜』
「マジで大丈夫?」
『うん暖まれば良くなると思う、ありがと』
「ん」
そう言うとだんだん眠くなりなるせはそれに気づいたのか私の頭を撫でてくれた。
いつの間にか少し寝ていたらしい。でも体制は変わっていなかったのでそんなに時間はたっていないことがわかった。ちらっとなるせをみるとスマホをいじっていた。もぞもぞと動くとなるせは私のことを見て「起きた?大丈夫?」とスマホを置いた。
『ん、マシになった』
「よかった、ガチでどうしてもこの痛みはわかんないからさ」
『…なんか今日のなるせやさしい』
「いつもだろマジで俺の優しさいつも伝わってないの?」
そう言って二人でくすくすと笑う。
するとなるせは突然はぁ〜〜〜と長いため息をついて私のことをギューッと抱きしめた。
「なんか今日のAやばい」
『ん?』
「わからんけどなにフェロモンって言うの?正直今ガチで抱きたい」
『だ、だめ!』
「わかってるって、あーーマジでつれえ〜!俺の理性ガチで頑張れ」
どうやらとても葛藤しているらしい。女の子の日になるとやっぱりフェロモンとかは出るものなのだろうか。なるせは私を抱きしめたままヴーーっと唸った。
「ちゅーはいっぱいしよ」
『抑えきれなくならない?』
「うっっわたしかに…」
なるせはそういうと顔を歪ませ「でも我慢できない」と言って唇を重ねた。
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作者名:みるる | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/Nagisa-Aonami/?w=1
作成日時:2021年11月28日 19時