ほっぺ ark ページ14
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『あらきさん!』
「んー?うおっなにびっくりした」
ある日の休日。二人でゆっくりとテレビを見ていた。ふとあらきさんをチラッと見て髪の毛の隙間から見える白い肌に悪戯心が芽生える。呼んだのと同時にあらきさんのほっぺを触ると彼は予想外だったのか目を見開いて驚いた。
「なーにどうしたのよ」
『あらきさんいつも私のほっぺ触るじゃないですか〜だから私も真似してみようかなって』
「あーーなるほどね どうっすか俺のは」
『すべすべだし最高ですちょっとあらきさんの気持ち分かる』
「ははっならよかったっす」
あらきさんはそうクスリと笑うと同じように私の頬をぷにぷにと触った。あらきさんは本当に私のほっぺが好きなようでよく触ってくる。今日も朝おはようの挨拶と一緒にちょっと触られたし。
「Aのほっぺって俺結構好きなんすよね」
『ウッ痩せなきゃ…』
私がそう自分のほっぺを抑えてため息をつくと「そういう意味じゃないから」と笑われた。『でも太ってるからこんなにぷにぷになんですよ〜』と泣きつくと突然ふわっと後ろから抱きしめられて変な声が出た。
『ひぇっあらきさん…?』
「んー?」
『んー?じゃないですよなんですかっんむっ』
「可愛らしいじゃんこのほっぺ」
あらきさんの顔を見ることができずにいると後ろからまた頬をぷにぷにと触られた。結構両手で容赦なく触るもんだからきっと私は今ひどい顔をしている。
『もーあらきさん、』
「一生触ってられるわこれ、」
…なんかすごい恥ずかしくなってきた。
あらきさんはそんな気持ちも知らずにほっぺを触り続けている。飽きないのかなと心配になるくらいだ。
『あらきさんもう…』
「あーごめんつい」
あらきさんはそう言うと私の頬を触るのをやめた。しかし次は私の首元に顔を埋めてぎゅーっと抱きしめる手を強くした。…いや恥ずかしいから一旦離れてほしいなーって…
私がチラッとあらきさんの方を振り向くとあらきさんは顔を上げた。すると「ははっ耳真っ赤」とからかわれる。
「あらきさんのせいです…」
私がそう言うとあらきさんは少し微笑んだ。熱っぽい目と視線があいまずいと思ったときには唇が重なっていた。
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作者名:みるる | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/Nagisa-Aonami/?w=1
作成日時:2021年11月28日 19時