今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:753 hit
小|中|大
奇病/IF 終 ページ13
それを聞くとルーシャスは嬉しそうに
微笑んで目を閉じた。
同時に花がルーシャス中に咲き乱れ、
教会内に吹き込んできた風が
ルーシャスだった花の塊を
崩し、花吹雪が教会内で舞った。
腕に残るルーシャスの感覚。
まだそこにいる様な。
掌に微かに残る花達を握りしめ
その"感覚"が無くなるまで
引きせよせて抱き締めた。
そんな俺の肩に手を置くオルスティンと
小さな体で抱きつくシラー。
気付かぬうちに俺の膝付近には
水溜りが出来ていた。
あれから何年も経った。
あの日の出来事を今でも思い出す。
左手の薬指にはめた指輪を軽く撫でる。
「春…か。」
窓から外の景色を眺めていると
春らしくサクラの花弁が
風に乗って舞っていた。
まるであの日の様に。
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←奇病/IF 12
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鯱 | 作成日時:2020年12月2日 19時