【HQ!!】ねぇ、先輩。【黒尾鉄郎】-完- (ページ17)

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#17 ページ17

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『ええ！何あれ！はや！きも！』

最初に変人コンビの速攻を見た時、

Aは楽しそうにそう言った。

黒尾「一言多いんだよなぁ」

夜久「でもそんなアイツを好きなのはどこの誰だっけか？」

黒尾「はいはい俺です好きですよ大好きですよ」

夜久「Aに聞かせてぇわ」

黒尾「勘弁してくれ」

なんて頭の悪そうな会話をして。

『飛雄くんすごいなぁ～！ね、芝山！』

いつの間にか飛雄くん呼びじゃねぇか。

芝山「あ、はい！！」

『指綺麗だったもんな～ちゃんと手入れしてんのかな？』

芝山「セッターって指先手入れする人多いって聞きますよね！」

『だよねぇ』

孤爪「先に言っとくけど俺はそんなすごいセッターじゃないからね」

『まだ何も言ってないじゃん！それに研磨はすごいセッターだよ！』

黒尾「ってか、A自分で言ってたじゃねぇか、北川第一の影山が注意って」

『そうですけど～』

タイムアウトのときも喋り通しのA。

だいぶテンション上がってんなぁ。

影山クン効果だったらすげぇ嫌だわ。

猫又「焦らず、ボールを落としさえしなけりゃいいんだ、いつも通りいけよ」

「「「「「はい！！！」」」」」

そして試合再開。

Aは影山クンの方を見ては楽しそうに笑っていた。

アイツ、もしかしてちょっと惚れちまってんじゃね？

夜久「黒尾！カバー頼む！」

黒尾「はいよ！」

プレーしているのに、

Aの方が気になって仕方なかった。

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『全勝ですね～』

黒尾「厄介だったわぁ」

ipadにメモされた試合結果を見てAは満足気に笑った。

『あ、私飛雄くんのところ行ってきます！』

片付けをしながら少しみんな話していたとき、

またAは影山クンの方に行ってしまった。

『飛雄くん！』

影山「あ、Aさん」

『すごかったあの速攻！』

影山「あ、あざっす…！」

照れながら笑う影山クンも、

楽しそうに笑うAも、

見ていたくなくて俺は自分の片付けを進めた。

黒尾「くっそ…」

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