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3日目の朝。
『おはようございます』
黒尾「お前ほんっと朝弱いよなぁ」
『仕方ないじゃないですか…』
Aは目を擦りながらそう答えた。
黒尾「それと、A後ろハネてんぞ」
『え、なにがですか?』
黒尾「髪以外に何があるんだよアホか」
『あー、ちょっとアイロンする時間短くて…』
黒尾「まぁ、いいんじゃね?可愛いよそれも」
そう言って俺は、ハネた髪をピョンと触る。
『ばっ、///』
黒尾「あーあ、照れちゃって」
『もう朝からやめてくださいよ…///』
なんて目を逸らすA。
灰羽「夜久さんあれ本当に付き合ってないんすか?」
夜久「そうみたいだぜ、意味分かんねぇだろ」
犬岡「意味わかんないっす!」
黒尾「おいそこ!聞こえてっからな!?」
でも、こうしとけばAに近づいてくる男も少しは減らせるんじゃねぇかな。
なんつって。
『行きましょうよ、先輩』
黒尾「おう、ほんじゃ行くか」
俺たちはホテルを出て烏野と練習試合をする体育館に荷物を全部持って向かった。
『楽しみですね、烏野』
黒尾「だな、ここで負けるわけにはいかねぇ」
『負けたら帰りにアイス奢って下さい。』
黒尾「え、しんど」
『じゃあ負けるんですか?』
黒尾「いや負けねぇけど!」
まあ、お前のその笑顔のためならアイスなんて何本でも買ってやりてぇくらいだけどな。
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ホテルからそう遠くはないところに体育館はあった。
『あの人カッコ良くないですか?』
Aの衝撃の一言。
黒尾「ん、だれだれ?」
『あの、あれです!』
黒尾「あれじゃ分かんねぇっつーの」
『黒髪の!デカい!目付き悪い!』
黒尾「お前本当にカッコイイと思ってんの!?それ!」
『思ってますよ!』
黒尾「てかあれか、影山っつー奴」
『はい多分そうです!』
黒尾「なんかオーラあんな」
『ちょっと話しかけてきますね!』
黒尾「え、無視!?」
影山クンの方に走って行ったA。
「行くなよ」なんて言えたらいいのに。
あーあ、つまんねぇの。
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オタク - クロいいですよね!私も好きです! (2021年2月14日 23時) (レス) id: 66de9d263b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mi… | 作者ホームページ:I don't have.
作成日時:2020年4月17日 12時