【HQ!!】ねぇ、先輩。【黒尾鉄郎】-完- (ページ15)

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#15 ページ15

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『今日も全勝ですね、先輩』

そう言いながら走り寄ってくるA。

黒尾「まぁ俺らの手にかかればこんなもんよ」

『黒尾先輩いなくなっちゃったら寂しくなりますね』

黒尾「え？」

なになにいきなり。

すげぇ可愛いんだけど。

『あと1年も経たないで引退じゃないですか、このチーム誰が収拾つけるんですか』

黒尾「そりゃあ…」

研磨はそーゆーの嫌がりそうだし、

誰だ山本か？

『ほらいないじゃないですか』

黒尾「うっ…」

『もう1年いて下さいよ』

黒尾「いれるもんならいてぇよ」

Aと同じ学年だったら良かった、

なんて何回思ったことか。

黒尾「Aと、」

『先輩と、』

被った言葉。

その先は何が続いてる？

『あ、すみません先どうぞ』

黒尾「いや、言って」

照れくさそうに笑ったAは、

『先輩と、同じ学年だったら良かっなぁって思って』

俺の心の中と同じ言葉を発した。

黒尾「なんだよそれ、可愛いな」

『先輩はなんて言おうとしたんですか？』

黒尾「んー、やっぱ内緒」

『えぇ～言ってくださいよ～！』

黒尾「また今度な」

俺はAの頭にポンポンと2度触れた。

満足気に笑うAを見れるから、

頭をポンポンしたくなる。

なんで同い年じゃねぇんだよ。

研磨も山本も、リエーフも犬岡も、芝山だって、

あと2年近くコイツといられる。

卒業までずっとコイツの笑顔を見てられる。

くっそ、羨ましいわ全く。

『先輩？』

黒尾「ん、どうした」

『夜久先輩が怖い顔してますよ』

黒尾「げっ」

夜久の方に目を向けると、こちらを睨んで見つめていた。

夜久「スケベ黒猫！着替え行くっつってんだ早く来い！」

黒尾「おー、スケベ猫からスケベ黒猫に進化した」

『ぷっ…』

黒尾「笑うな笑うな」

『着替え、行ってきてくたさい笑』

まぁ、

タイムリミットがねぇと、

俺もダラダラこの関係続けちまいそうだし。

黒尾「じゃあお前も片付け頑張れよ」

『はーい！』

卒業までに、

絶対迎えに行くからな。

＊