【HQ!!】逆向きの下心。【及川徹】-完-

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『ふんふふ〜ん』



岩泉「なんだよ、すげぇ機嫌いいな」



『明日から合宿やからなぁ』



花巻「俺らは地獄のスタートだっつぅのに」



『楽しみやぁ〜』





その後ろ姿は楽しそうに跳ねていた。





『ほなまた明日な！』





俺と岩ちゃん、マッキーとA、まっつん、



3方向に分かれる交差点でそう言葉を交わす。





岩泉「A合宿本当に楽しみなんだろうな」



及川「部員目当てなわけじゃないし、いいんじゃない？」





まぁ俺は、マネージャー目当てだけど。





岩泉「だな。」



及川「でもA、牛若ちゃんと仲良いよね？」



岩泉「おう、何でか知らねぇけど」



及川「やだなぁ〜」





Aが牛若ちゃんと仲良くしてるとこ見るの。





岩泉「何が嫌なんだよ？」



及川「青城のマネなのに白鳥沢に取られるの悔しいじゃん！」



岩泉「別に取られるわけじゃねぇだろ」





でも、嫌なもんは嫌なの。





あんな可愛い笑顔が牛若ちゃんに向けられると思うとそれはさらにやだ！！





＿＿＿PLLLLL... PLLLLL...


そのとき、俺のポケットでスマホが鳴った。





及川「あ、Aだ」



岩泉「珍しいな、アイツが電話してくんの」



及川「うん」





珍しいと思いながらも通話ボタンを押す。





『徹！！』



及川「うわ！びっくりした！」



『あ、すまん』



及川「で、どうしたの？」



『今監督からLINE来てな、2日目白鳥沢と合同練習になったみたいやで』



及川「ん？」





あれこれ夢？





『マッキーも今死んだ魚のような目ぇしとる！』





電話の向こう側でケラケラと笑うA。





及川「岩ちゃん、2日目白鳥沢と合同練習だって…」



岩泉「うわ、まじか」



及川「俺らだけの練習実質1日だけじゃん」



岩泉「そーなるな」





『なんや、一(はじめ)も死んだ魚のような目ぇしてん？』



及川「それ殺されるよ！？」



『それはあかんなぁ〜』





楽しそうに話すAが可愛いから、





なんだか俺まで少し楽しくなった。





少しハスキーな声で笑うAがまた可愛かった。





『ほなまたな明日な〜』





そう言って電話は切れた。





岩泉「それどーゆー顔だよお前」



及川「Aと電話できて嬉しいけど白鳥沢はヤダって顔！！」



岩泉「きも」





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