白布 ページ5
妄想題:同じ色
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「おはよー」
天童「おっは………えええェ！？」
「あーうるさいうるさい」
夏休み明けの始業式。淡いミルクティーに染まった髪で登校すれば案の定天童に驚かれた。朝から耳が痛い。
天童「グレたの！？さすがにコレは予想できなかったヨ〜」
「ふふふ…よく見て、見覚えあるでしょ、この色」
天童「……ドン引きって感じ？」
「はいうるさいー」
そう、何を隠そうこの色は白布くんと同じ髪色。
大好きな人と少しでも共通点を増やしたいといういたって普通の乙女心。のはず。
天童「山田は愛が重いネ」
「これくらい朝飯前だよね〜。ミラー効果的な？おそろとかテンション上がる〜！」
天童「謎に説得力あるヨ〜」
「バカにすんな！あそうだ、白布くんは今日来てる？」
始業式だってのに朝練のあるバレー部。
おかげで白布くんの安否を確認できるからいいんだけど。
天童「それならさっき」
白布「…山田先輩？」
後ろから聞こえたカッコよくて耳が取れそうな声に振り返れば、夏休み明けにも関わらず相変わらず白くて綺麗な肌の彼が立っていた。
「白布くん！！久しぶり！！私だって気づいてくれたの！？嬉しい！」
白布「お久しぶりです。………どうしたんですか髪の毛。」
「おそろい！これでツインズだよ私たち〜」
ハイな私に明らかに引き気味の白布くんなんて知らないふりして「記念に写真撮ろ！」とインカメを構える。
白布「嫌です。」
「歓喜のハグとどっちがいい？」
白布「………。」
シブシブといった感じで真顔でピースをする彼。
白布「……。」
「…………。」
白布「……まだですか？」
なかなか鳴らないシャッター音に恥ずかしそうに横目で見てくる白布くんは5割り増しで可愛い。
「ごめん動画。」
白布「……俺帰ります。」
「家宝もんだわこれ…！！」
全速力で廊下を歩いて行く白布くんを「今度は私が教室に会いに行くからね〜！」と見送った後「ひいいお腹痛い」って後ろで笑ってる天童を動画に収める。
天童「アレ？今撮った？ネエ？」
「これ流してほしくなかったら感想白布くんに聞いてきな。」
天童「鬼だネ山田。」
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天童「似合ってましただってー！」
「つ、ツンデレっ！！！」
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作者名：もぐ | 作成日時：2017年8月11日 0時
