妄想題【ハイキュー!!】 (ページ2)

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赤葦京治ページ2

妄想題:シャーペン
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赤葦「山田、木兎さん待ってるよ。」

「やーだー」

今日も部活。なんだけどお昼に友達に貸してもらった流れ◯レンズを読んだ私は、理想の恋と現実の恋との差に全てのやる気を奪われていた。

優しくてイケメンでスポーツ出来て一途で。
現実じゃありえない乙女の理想を詰め込んだシチュエーションが次々に起こる所謂少女漫画。

「私だって青春したい。」

赤葦「してるじゃん、部活で。」

運動部のマネという、誰もが部内恋愛を思い描く絶対的ポジにいるのにもかかわらず、その期待をきれいに裏切るバレー馬鹿っぷり。

みんな面白いし純粋に部活好きだし青春してるといえばそうなるけど、

「けど！私が今求めてるのは恋なの！！JK！！夕暮君をくれー…。」

伏せていた顔を上げ抗議するも、いつの間にか原因の漫画を読んでいる彼はスルーだ。

「モテる奴はいいよね。余裕そうな顔しやがって…。」

赤葦「んー。」

読むのに集中してるのか喋らなくなった赤葦をじっと見つめる。

「(美形だよなー…うらやましーなー…)」

高身長ルックス良しスポーツ良し。まあモテないはずがない。

お互い喋らないまま数分の時間が流れなんとなくつまらなくなった私はシャーペンをクルクルと回す。それを見た赤葦は何かを思ったようにエナメルを探り始めた。

赤葦「はい。」

「え？」

目の前に差し出されたのはシャーペン。赤葦の。

訳が分からず首をかしげると「交換。」と手に握らされる。

「い、いいの？」

赤葦「うん。」

「女子力上げるには形からだと思って頭にクマとウサギついてるのしかないけどいいの！？」

赤葦「……………うん。」

「これ！」とシャーペンを渡せば複雑な顔で「ありがとう」と返ってきた。

「めっちゃ青春じゃんこれ…。」

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「ねえ！！私が使ってるシャー芯0.3なんだけど！これ0.5じゃん！」

赤葦「…現実はこんなもんだよ」

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実際の交換シーンは中庭だったような気がします。