【歌い手】KISS【luz】

kiss37 ページ37

「え、だって誰かが好きって光から言われてたら、

　そいつと光は付き合うんやろ？」


だって全員光のこと好きなんやから。

でも誰も光と付き合ってないってことは、



「みーんな、好きって言われたことないんやろ？」

するとみんな黙りこくって、下を向いてしまった。


しかし、

「でも、だからって光が私たちのこと好きじゃないとは限らないじゃん！！」

もしかしたら、好きでいてくれるんじゃないかって、思うでしょぉ・・・っ？


と、泣きそうな顔で言った。


この顔を見て、かすかに少し可哀そうなことを言ってしまったような気がしたが、

それでもそれとこれとは別の話やから。


「でも、光が彼女にしたんは、私やから。」


そういうと、キッとこちらを睨んで

「罰ゲームで光とキスして、それを恋だと勘違いしちゃってんじゃないの？？」


「それは確かにそうかもしれん。

　私はこれが初恋やし。


　もしかしたら光もその場の雰囲気で私に告ったのかもしれん。」


本当にそうだったら嫌やなぁ、と自嘲する。

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