第25夜 ページ25
「本題に、と言いたいところですが、皆様、お気になされておられる様ですし、光柱・朝霧様の事からお話致します。」
早急に話を進めたいのか、あまねは挨拶を交わすと直ぐに話を切り出した。
それと同時に皆の顔が引き締まる。
「朝霧様の
「……お前らは知っていたのか。」
「ええ。口止めはされていましたが。」
伊黒と胡蝶に視線が集まるが、二人は決して表情を変えず、取り乱さず、その姿勢を保った。
しかし、内心はかなり、動揺していた。
朝霧涼雅。
彼については誰も触れることは無かった。
何もかも、皆知らない。
そんな中での話だった。
「朝霧様は二十年程前、確かに死亡なされました。鬼舞辻無惨の手によって。」
「ちょっと、待ってください。涼雅さんが、死んだってどういうことですか？」
時透が困惑した様子であまねに問い掛けると、あまねは殉職者名簿のある頁を開き、見せると話を続けた。
「ええ。彼の遺骨の一部は既に殉職した隊士達の墓に埋められ、彼の墓も既に存在しています。」
「そんな……。」
【甲 朝霧涼雅 享年二十二 】
確かに名簿にはそう記されていた。
想像を遥かに超えた事実に、口を開けるものは居ない。
「先代の産屋敷家当主は彼の肉片を、遺伝子を使い、再び彼をつくりあげました。」
「それが、人造人間計画ですね。」
「……胡蝶様の仰る通りでございます。」
さらにあまねは語った。
禁忌であることから人造人間計画は既に廃止されていること。
その手法はもうわからないこと。
その能力を残したまま、記憶を排除し、より優れた隊士を造り出すことが目的だったこと。
朝霧は何らかの形で記憶を取り戻してしまったこと。
「以上が私の口から説明出来ることになります。」
「後は本人に聞けということと考えてよろしいでしょうか？」
「そうして頂けるのであれば。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 417人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
天麩羅 - わわわ更新されてるぅぅううう！! (2020年3月15日 22時) (
レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - わぁーーーぁああああ!面白いぃぃぃぃいいいい!更新頑張って下さいぃいい!！ (2020年3月14日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - いおりさん» ありがとうございます。そのようなお言葉本当に嬉しい限りです。 (2020年2月1日 22時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
いおり - めっちゃどタイプの小説きたーーーっ、これからも期待して待ってます。更新頑張ってください (2020年1月12日 14時) (レス) id: bce55b4438 (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - mo4さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年1月12日 13時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：小坂谷 真夜 | 作者ホームページ：@lotus_1022
作成日時：2019年9月9日 22時
