四十話 ページ42
A視点
そんな感じの、俺にとっては重い…………重い?かな?いや、それ程でもないか?
まぁ、多分重い感じの話をしていると、平野が戻ってくる。三人分の茶を持って。
「お話が終わったようですので、お茶を持って戻って参りました!」
『おお平野、ありがとう』
「感謝する」
そう云って、三人で茶を啜ってほっこりする。
ああ〜カテキン美味いんじゃぁ〜とか思っていると、大包平がそれらの雰囲気をぶち壊し湯呑みを畳みに音を立てて置き、大声で叫ぶ。
「違う!!!!!」
『大包平、煩い』
「もしかして、美味しくなかったですか?」
「いや、茶は美味かったぞ。…………そうでは無く、ほっこりしている場合ではない。
まだ伝える事が有るのだ」
『ああ、そうなのか。では私は横になりながら聞くからできるだけ小声で報告してくれ。
夕餉時に起こしてくれ。』
そう云って布団に寝っ転がる。
大包平が何やら煩かったが、最終的には静かになったので俺は寝た。
なんだかこの身体になってからとても眠いのだ。疲れているのだろうか。
誰かが俺を揺さぶっている。
それと同時に、ノイズに交じって音がした。
ノイズは酷く、音は全く聞き取れない。
だが、何故だろう。低いその音は、何故か聞き慣れた声に思えた。
誰だ、と口に出す事も出来ない。眼を開ける事すらできない。指先一本ピクリとも動かない。
そして、考える事すらもままならないのに、何故だか、とても眠くて、怠くて、辛くて、苦しくて。
そして、悲しかった。
ゆさゆさと体を誰かに揺すられ、俺は目を覚ます。
目の前には案の定赤髪のイケメンと茶髪におかっぱの美少年が居た。
さっきまで何か夢を見ていた様な気がするが、全く思い出せない。
ていうか最近俺寝すぎだし夢見すぎじゃね??なんでこんなに眠いんだろうか。
俺は首を傾げるが、まぁ良いかと起き上がる。
話を聞けば、もう夕餉の時間らしい。
大包平が車椅子を持って来ると部屋を出て行き、手伝うと云ったが大丈夫だと断られた平野が、傍で世間話を振ってくれる。
僅かに開いた襖の奥には、泣きたい程に紅い夕焼けが見えた。
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リオン♛ - 四十話の仕組み凄いですね❗ (2022年7月28日 9時) (レス) @page43 id: b70e4d72d6 (このIDを非表示/違反報告)
梨の子(プロフ) - 今更ですけど青くして調べるって押したら出てきましたよ!! (2021年7月23日 10時) (レス) id: 52f349caa9 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐教信者(サブ垢)(プロフ) - 彼岸花さん» あれ?なんででしょう……? (2018年10月24日 16時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 四十話の文字を選択で青くしても見れませんでした… (2018年10月24日 3時) (レス) id: da7e05a086 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐教信者(サブ垢)(プロフ) - 阿国さん» いえいえ、こちらこそこの作品をご愛読下さり有難う御座います! (2018年10月11日 19時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:豆腐教信者 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年9月15日 19時