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外出が十一回 ページ13

A視点




しかし原作を見るのが一番なので探すのもそこそこに顔を上げる。




「ついて来たまえ敦君。何が食べたい?」



「はぁ……あの……茶漬けが食べたいです。」




太宰さんは一瞬キョトンとしてからぷっと噴き出す。可愛いかよ。

ていうかキョトンって超貴重な顔なんですけど……其れを引き出すとは流石主人公!やるな!




「はっはっは!餓死寸前の少年が茶漬けを所望か!良いよ、国木田君に三十杯ぐらい奢らせよう」



「俺の金で勝手に太っ腹になるな太宰!」



「太宰?」



「ああ、私の名だよ。」




何故か穏やかな感じで風が吹き始める。なんだこれ。

太宰さんの方を向けば、あのアニメの感じでかっこつけている太宰さんが居た。




「太宰。太宰治だ。」




キャーあの名シーンの太宰さん格好いい!!

もう無理尊すぎるだろ……おお神よ……




……さて、原作通りならこれからご飯屋さんに移動する訳だ。

付いて行こうかな、それとも目星付けた家に行こうかな。




『にしても敦君やるねぇ、初めてのパトロン獲得が同性なんて。上級者向けなのに。』



「其れは俺の事かおい小娘!」



「パトロン!?獲得!?」




なんてちょっかいをかけながらスマホに視線は向ける。

どーしよーかな………何処行こう………




『ていうか量多過ぎ……絶対これ一人ニ、三個ぐらい買ってるじゃん。

ていうかマンション一棟も要らないし……あーあ、どうして権力持ってるとこう金銭感覚が馬鹿になるのかな。マジで。』




其の声を聞いて気になったのか、スマホの画面をのぞき込んだ敦君が信じられないといった風に訪ねて来る。




「え、これ全部パトロンからの贈り物なんですか!?しかも購入済み!?」



『そそ。』



「え、あの、これ、使わないものはどうするんですか……!?」



『送り返すよ。外国でヤバイ奴等に追いかけられて急に逃げなきゃならない時も、大体本人に送り返して、要らない物は捨てる。

本当に気に入った物と無いとヤバイ物だけ持って行くんだよ。これに入れて。』




そう言ってリュックサックをぽんぽんと叩く。リュックサックも貢ぎ物だ。

そんな会話をしていると、ひょこっと太宰さんが横から首を突っ込んでくる。




「だから彼女のパトロン達はみんな自分のプレゼントがそれに入る事を最大の名誉としてるんだよ。

最早送り返されたり捨てられたりは当たり前だからね。」




いやだってみんな要らない物ばっかり送るから……

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(プロフ) - 終わっているですと!? (2月20日 0時) (レス) @page48 id: c840862e70 (このIDを非表示/違反報告)
くまさん - お願いします!!!終わらないでください!超好みの小説なんです〜! (12月10日 1時) (レス) @page48 id: 888b8ee33d (このIDを非表示/違反報告)
メープル - こういうのホンっと好きです!続きをお願いします!!!! (12月9日 14時) (レス) @page48 id: e52a8096f8 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - おわた? (12月2日 10時) (レス) @page48 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
日向 - 終わっ…て…いる…? (9月8日 16時) (レス) @page48 id: 8f5d606c19 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:豆腐教信者 | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年4月20日 9時

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