眠気覚ましに君をちょーだい。【赤葦京治】

。*Give me the awake*。2 ページ2

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「…んっ、」




腰を引き寄せられて、

すぐ、唇に柔らかいものが触れる。



ちょっぴり、甘い。




赤葦、やっぱりキス上手だ。

とろけそうなキスって、こんなキスのことを言うんだろうな。




「ん…まだ眠気覚ましきれない？」

「…まだ、全然。…もっと、ちょうだい」





なんか、ふわふわしちゃう。

これは眠たさのせいなのか、君のせいなのか。





「…ふわふわだぁ…」

「……余裕だね？」





へ、とマヌケな声を発したとともに

ぐるんと視界がまわって赤葦しか見えなくなった。





「…押し倒されたの、はじめて…」

「へぇ、はじめてなのに照れないんだ」

「…眠いから」





その体制のまま赤葦をぎゅっと抱き締めると

ぎゅって抱き締めてくれた。


そんなあったかい赤葦が、すき。





「…Aは眠たいと甘えたになるんだね」

「悪い…？…私はもっと愛してほしいの…！」




普段はこんなこと、絶対に言ったりしない。

羞恥心がありすぎて心で思うのも恥ずかしいくらいだ。



でも、今は不思議なんだよ。

君への“好き”が、溢れて止まんなくなっちゃった。





「…なんだ、そんなこと思ってたの？」

「…え…？」





「…眠気も覚ましてあげるし、君をもっと愛してあげる」






“―――でも、”



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「今夜は寝かせてあげられないから、明日のテストで居眠りしちゃうね」

「…え」




くく、と喉を鳴らすように笑った赤葦は

私の髪の毛をすくって口づけし、こう言った。





「悪い子は夜更かししちゃおうか」




理解した私は、予想通り顔が真っ赤になったわけで。


眠気、すっかり覚めちゃった。








「…お手柔らかに」





今回のテストは、諦めようか。


そう目を閉じた私の唇に、再びキスが落とされた。





＊





次の日


腰が痛くてもはや学校にも行けなかったのは、言うまでもない。





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