標的7…美しく儚い世界(後編) ページ10
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お前に、こんな世界は似合わない…
そう言った彼女は、両手の人差し指を頭の両脇に添えてグルグルと回しながら唸る
そして、カッと目を見開き…叫ぶ
『燃えろ!俺の…
カッ!!
叫ぶと同時に精神世界全体が光を発して、あまりの光量に両腕で目を庇う
まぶたの裏から光が収まったのを確認してめを開けば、そこには…暖かな世界が広がっていた
空は重苦しい曇天から、雲が散らばり晴れ渡る青々とした大空へと変わり…
大地は崩れ去った街の残骸や亡骸も真っ赤な血もなく、緑色の草原が広がって、所々にピンク色の花びらも散らばっていて…
空気は淀んだ血と硝煙のにおいから、花々の香りが暖かく穏やかな風によって花びらとともに運ばれてくる…
先程の地獄から一転したこの世界は、まるで…天国にも思えるようなこの場所は、僕らだけを置き去りにしているようにも感じた
なぜなら、僕と女性がいる場所は湖に囲まれた少し大きめの島のようになっていて、中央にはピンク色の花を咲かせた樹齢数百年もいっていそうな巨木がある
けれど少し離れた…湖の反対側には、この木に劣る同じ種類の木が何本も生えていて、先程の悪夢のような精神世界にいた亡骸だった者たちが…笑顔で笑いあっていた
行ってもいいのだけれど、いけない…向こう岸は手を伸ばせば届いてしまいそうなのに、間にある湖がそこが見えないほど深く…進むことを拒むように存在しているからだ
その証拠に、女性は穏やかな表情で向こう岸を眺めているものの…決して、そこへ行こうとする意思は見られなかった
すると、ふと…女性がこちらを見やった
『ほら、どーだ?気に入ったか?』
「ええ、まあ…このピンク色の花は、ジャッポーネ固有のものですよね」
『ジャッポーネ…ってことは、お前外国人か?
なら、桜を知らねーのもムリねーか』
「サクラ…」
サクラ、桜…名前は以前観光でやってきたジャッポネーゼが、儚く美しい植物なのだと言っていたが…確かに、まるで…
「貴女のようですね…このサクラという花は」
『ん?そーかぁ?
…そういやあ、お前名前は?』
「僕ですか?僕の名前は…六道骸です」
『骸な!俺は、坂田A…よろしくな!』
そう言って笑った彼女…Aに、僕までほだされそうになりながら…差し出されたその手を握った
ーーー
精神世界のイメージは、銀魂op“今日も桜舞う暁に”の高杉さんが出てくるシーン風景です
標的8…ダメツナ少年の逆襲?(前編)→←標的6…美しく儚い世界(前編)
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十六夜☆(プロフ) - モエナさん» コメントありがとうございます!メガティブになってた所を修正しました。教えて下さりありがとうございます! (2018年6月18日 12時) (レス) id: daaab74543 (このIDを非表示/違反報告)
モエナ(プロフ) - 銀魂とリボーンのコラボ好きです!応援してます!後、標的6の最後辺りのネガティブがメガティブになってます。気になったのでコメントさせて頂きました! (2018年6月17日 18時) (レス) id: 108ca69897 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 銀魂とリボーンの作品が大好きで、凄く嬉しい作品です。雲雀さんカッコいい!!これからも無理せず更新頑張ってくださいね応援します。 (2018年6月10日 17時) (レス) id: 673ec4ec31 (このIDを非表示/違反報告)
尾崎紅葉 - 銀魂きたーーーーーー!!!!!!!!!!!これからどうなるのかが楽しみです!更新頑張ってください! (2018年6月9日 16時) (レス) id: f02ea9a8e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十六夜☆ | 作者ホームページ:http://maru1215
作成日時:2018年6月9日 13時