【銀魂×REBORN】銀の刃となりて炎を灯す【始まり・日常編】

標的４６…バレンタインとチョコ（前編） ページ49

Aside


新学期に入ってしばらくした頃、今は学校中…特に女子が活気づいていた…その理由は



「「チョコもらって〜っ」」



…そう、あのチョコレート会社が売上向上を画策した好きな人にチョコを送る日…バレンタインである


そして朝っぱらの今も、廊下に女子の群れができちまってる…恭弥は特に群れが多いこの日は、応接室に引きこもってるからいいんだけどな



『おーい、恋多き女子諸君！
好きな奴にチョコ渡すのはいいが、廊下に溜まって進行の妨げになってんぞー』



俺の呼びかけが届いた数人の女子が“ジャマすんな”って言いたげに睨んできたが、俺だと確認した途端に顔色を悪くして引き下がっていく…風紀委員パワー恐ろしや


んで、その女子達に囲まれてた大人気男子…山本くんが獄寺くんを引きずって、俺の方に近づいてきた



『さっすが、大人気だなイケメンめ！』

山「すんませんっす、先輩」

獄「勝手についてくんだよ！」

『んじゃ、俺からもささやかながらくれてやろう。ほれ』



ポッケを漁って投げ渡したそれを受け取った二人が、なんか…びみょうな顔した



獄「なんでチロルなんだよ…」

『わりーけど、チロルよりデケーのを誰かにやったって恭弥に知られっと、なんでか知んねーけど怒られんだよ…なんでか知んねーけど！
けどそのチロル、一応俺の手作りだぞ？』

山「おっ！まじっすか！？」

『おう。大きくできねー分、質にこだわってみたってわけよ』

山「ありがとうございます！」

獄「ケッ！…礼は言わねーぞ」

『気にすんな。あとコレ、沢田くんに渡しといてくれ』



コロン…と、二人にあげたのとほぼ同じチョコをもうひとつ渡せば、二人(というか山本くんが)快く頷いてくれた


そんな二人が去って行く背中を見送っていりゃあ、背後から俺の名前を呼ぶ声が聞こえて振り返る…と、何人かの女子が俺を見ていた



『ん？どーした？』

「あ、あの…コレ！受け取ってください！」

「わ、私も…！」

「私のもどうぞ！」



俺を見てた数人の女子が、一人を皮切りにチョコを差し出してきた…ま、毎年のことなんだけどな…


俺はそれを受け取って、軽くにおいを嗅ぐ…ん〜！甘いチョコのいい匂い！！



『ありがとな！コレ、ゆっくり食べさせてもらうわ』

「〜っ…///！！こ、光栄ですぅ！！」



全員のチョコを受け取った頃にはもう予鈴が鳴り始めて、女子を全員教室に向かわせたところで…俺も応接室に戻った


続く

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