仕置き 20 ページ20
・
ゆっくり、ゆっくり
彼に蝕まれていく
細く私よりも少し冷たい彼の指が肌に触れるたび感じてしまう
『や…いや、やだ…っぁ…ゃ、…』
「ふふ、ふふふ、ふふ
私の指で感じてるの?」
私は、この人が嫌い
元々ただの顔見知りの関係だったのに
どうして
どうして、中也じゃない人に私は…──────────
・
『──────…ッ』
もう、何も
私は、どうしたら良かった?
体格差のある男の人相手に、私は、どうしたら
泣いて泣いて泣き疲れて、その先に絶望を憶えた
こんなに、苦しいなんて、知らなかった
「ねえ、いつまで泣いているのだい?
泣き顔も可愛いのだけれど
私はAちゃんの笑顔が一番好きだ」
まったく悪びれる様子もなく私の頭を優しく撫でる
中也への罪悪感
無理矢理された絶望
泣いて喚いていくら足掻いても許してもらえない
抵抗する気力など、私に残されていなかった
本当は振りほどきたい、今すぐにでもこの人から離れたい
中也の元へ、帰りたいよ
「─────…ごめんね」
目が真っ赤に腫れ、指一本動かす気力のない私の腰を優しく抱き締める
これは彼なりの精一杯の償いなのだろうか
今にも泣きそうな声で私に謝る
泣きたいのは、泣いてるのは、わたしなのに
「…ごめん、ごめんね…
怖かったよね…」
『……ッ』
怖い
ああそうだよ、私は、あの時
確かに怖かった
どうしたらいいかわからない、いくら抵抗しようとも無駄
許してもらえない、離してもらえない
私が貴方に組み敷かれてどんな気分だったと思っているの
『は、なして…っ』
「…ごめんね」
また、貴方は、そればっかり
私が本当に欲しいのは
"中也だけなのに"
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茉耶 - 最近あひゃこさんの夢小説ばっかり見ていつも泣いてます!毎回いい作品をありがとうございます!!また太宰さんの小説書いて欲しいです! (2019年8月11日 16時) (レス) id: 2037e6e45f (このIDを非表示/違反報告)
−こま−(プロフ) - 太宰さんんんんん!!かっこいいーー!!!好きですううう!作者さんも、太宰さんも愛してます← (2018年11月22日 20時) (レス) id: 43a4a6fc1b (このIDを非表示/違反報告)
長月冬麻(プロフ) - すっっっごい面白かったです!ヤンデレ文豪さん、ほわぁ…真逆中也さんがあんなことをしていたなんて、さいっっっこうのドンデン返しでしたっ!私あんまり死落ちのヤンデレさん好きではないんですけど、すっっっごい面白くて、好き以外に選択肢がなかったです。 (2018年7月28日 19時) (レス) id: 0ab6a974b3 (このIDを非表示/違反報告)
あひゃこ(プロフ) - かしさん» コメントありがとうございます! いつも死ぬ時は大体途切らせちゃってるのでわかりずらいんですよね(><)すみませんm(_ _)m 閲覧ありがとうございます! (2018年6月19日 21時) (レス) id: 782bc5610f (このIDを非表示/違反報告)
かし(プロフ) - 物凄く面白かったです!最後に夢主の回想が途切れた時はえ?あれ?タブレット壊れた?と思いましたが、そう言うことだったんですね! (2018年6月19日 17時) (レス) id: 5b825520a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:私です x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2018年3月27日 11時