某探偵社員、宮城へ。2

任務６６ ページ35

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『……及川さん。怪我はしていないですか？』



「Aちゃん…？ここは一体…怪我はしてないけど」




周りを見渡しながら言う及川さん。怪我がないのなら何よりだ。




『なら良かったです。…落ち着いて聞いてください。及川さんは一之瀬チサトという女性に拉致され、今ここに監 禁されている状態です。何故こうなったかは分かりますか？』





「監 禁…！？そういえば、部活前に女の子に呼び出されて…クッキーを貰った。その子はいつも差し入れをくれる子で、いつもみたいにその場でクッキーを食べて、それから…」







『なるほど…それで及川さんは睡眠薬か何かで眠らされて連れてこられた、ということですか』




「もう、何が何だか…」






及川さんは混乱した様子だった。




まあ、当たり前か。




いつも差し入れをくれている子が、まさか自分を監 禁するなんて思う人はいないだろうからね。




けれど……









「おい、かわ…」




及川さんを助けたいと付いてきた彼らが、ここまで動揺するとは思ってなかったな。




『皆さん、落ち着いてください。及川さんより混乱してどうするんですか？そんなんじゃ、及川さんを助けに来た意味が無いじゃないですか』




3人に言う。




「おう、そうだった、な」




「悪い。ちょっと取り乱した」




「だよな。及川が一番混乱してるはずなのに俺たちが…すまん」




彼らも落ち着きを取り戻したみたいで良かった。




『落ち着いたようなので、もう大丈夫ですね。私達で、及川さんを助けましょう！』




「「おう！」」









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一方その頃谷崎くん




(僕、空気……？)

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