任務65 ページ34
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『谷崎くん、細雪を解いてもらえる?』
「わかった」
谷崎くんがそれだけ言うと、今まで見えなかった3人の姿が顕になる。
3人は皆、酷く傷付いた顔で、今にも泣き出しそうな表情で一点を見つめていた。
まあそうだろう。
目の前に広がるのは、地下牢の真ん中で両手を鎖で固定され静かに眠る及川さんがいるのだから。
「及川っ…!!!!」
『静かにしてください』
悲痛な叫びを洩らし、及川さんの元へ飛んでいきそうになっていた岩泉さんを止める。
『声が聞こえるかもしれません。それに…』
──────言いかけた時。
「随分と早かったんですね、皆さん?」
ギィ、と錆びた音を立てて開いた、鉄格子の奥にある重たそうな扉。
重苦しい空気、居心地の悪いこの空間にある唯一の特異点。
「こうして会うのは初めてですかね?私は一之瀬チサト。以後、お見知り置きを」
狂気を感じる微笑みで笑った彼女の手には、赤く染まったひとつのナイフ。
『そのナイフについている血は?』
「ああ、これは私の血です」
特に表情を変えることも無く言い放つ彼女。
チラッと隣を見ると、皆は恐怖で動けなくなっていた。
全く、さっきの威勢はどこへ行ったのやら。
何を思いついたのか、ふと彼女は再び扉の奥へと消え、それと同時に動くことのなかった及川さんの指がぴくりと動いた気がした。
「及川!!!」
『危ないですよ!』
そんなことを彼らが見逃すはずもなく、私の声も聞かずに及川さんの元へ3人は向かう。
「及川…お前大丈夫か?」
「怪我は!?」
「意識はちゃんとあるか…?」
彼らの声に及川さんも起きたようだったけれど、未だこの状況が読み込めていないのか、三人の問いに首を傾げるだけだった。
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莉璃果 - とても面白い作品ですね!!!続き待ってます!!! (2021年2月6日 8時) (レス) id: 26fb4aff77 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ - 好きな要素がたくさん入っていたので読ませていただきました!夢主ちゃんがかっこよく、面白いです! (2020年5月22日 14時) (レス) id: fb052ccfd9 (このIDを非表示/違反報告)
無気力のおにぎり(プロフ) - 文ストにハイキューどちらも大好きでこのお話読ませていただいてます。とてもおもしろいです!これからも応援しています。 (2020年5月16日 1時) (レス) id: 366eb10de3 (このIDを非表示/違反報告)
夢野舞(プロフ) - 文豪ストレイドッグスとハイキュー、悪女潰しという私の大好物が揃いに揃ってました!凄く面白いので更新頑張って下さいね! (2020年5月10日 21時) (携帯から) (レス) id: 7a28175adf (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - ハイキューと文ストのお話からの悪女潰しのお話好きです!これからも更新頑張ってください! (2020年4月7日 9時) (レス) id: 2c7a607a36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真田礼 | 作成日時:2020年3月29日 18時