某探偵社員、宮城へ。2

任務５８ ページ26

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作者です。長らくお待たせしてしまって申し訳ありません！！！！




本編です





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「あ、有栖川さん…どうしたの？」





『単刀直入に聞くけれど…あなた、狭川組よね？』




「っ…！」




思いもよらない問いかけに、狭川さんは驚いて声が出なかったみたいだ。




そんな事はどうでもいいと、私はそのまま話を続ける。




『これまでの合宿での体調不良、キッチンでのあの怪我…全部自作自演なのよね？』



「自作自演だなんて、そんなことっ！！！！」




『狭川英玲奈、16歳。狭川組の一人娘であり、これまで色んな犯罪を犯して来た重要警戒人物。高いコミュニケーション能力と回転の速い頭脳を使って相手に取り入り、騙す』




「わ、私は…！！」





『けれどそれは裏情報の中でも表の話。実際は、公にでてはいない弟を人質に取られ、父親に命令されている被害者。今まで殺してきた人の墓参りに行くなど情に厚い部分もある。私が調べた情報ではそんなとこかな。で、どう？あってる？』




そう問いかけると、信じられない、と目を見開いた彼女。




「信じて、くれるの？私が命令されてやっているってこと…」





『信じるも何も、私の情報に間違いはないからね』




狭川さんを信じるというか、自分を信じるというか…


ハッキングは得意だからね、自分が調べた情報は間違ってはいないはずだ。





「今回の合宿で、有栖川さんを殺せって命令されて…！！本当はマネージャーのみんなと、有栖川さんと仲良くしたいけど、そうしたら別れが辛くなるから…」




涙ながらに私に話す。



私がこの話を聞いて裏切る可能性はゼロだけれど、狭川さん相手を信じやすいタイプなのね。



いつか騙されそうで今後が心配だ。




『ふーん、なるほどねぇ。とりあえず、その命令は無視してくれると嬉しいかな、私も死にたくないし』




「でも弟が…」




『弟くんの事は私に任せて。殺させなんてしないから。ああ、それから。狭川組は私たち探偵社でも警戒していてね。殲滅することになると思うんだけれど、大丈夫？』




「ええ、あの家に情なんてないですから」




爽やかな表情でいう彼女。




どうやら、狭川組を潰すことには異論はないようだ。

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