3日目 ページ5
「プリンセス、明日気晴らしに外へ出ないか?」
ある日、魔王さまがテレパシーで話しかけてくださった。
「えっ、お外に出してくれるんですの?」
「ずっと中じゃ体が鈍るだろう?馬に乗って森にでも行こう」
まあ、いいかもしれませんわね。というか本来の目的(私は知りませんが)と、おそらくズレていますわよね、この魔王さま.....。わたくしが了承すると魔王さまのお知り合い?の方の一人が目の前に召喚?されてきた。
「ふぁ〜、人が気持ちよく寝てんのに全く.....。お、綺麗なお嬢さん」
やって来た使い魔さまは顔や体こそ人間に近くとも背中に黒い羽を生やした、見るからに悪魔という感じの方だったので少し怯んだものの、すごく優しかった。
馬の手なずけ方も教えてくれた他、これからは私のお世話もしてくれるのだという。
「俺は馬よりもラクダのが好きけど魔王の命令だから仕方ないか.....。
まあ何はともあれ、これからよろしく頼む、姫君」
「はい。こちらこそよろしくお願いいたしますわ」
その人は静かに跪いて私の手の甲にキスをしてくれた。とても素敵な人だ____隣国のしつこく結婚を迫ってくるあの王子とは大違い。
「俺は公爵、ギム=レヴィ____悪魔としての名はゴモリー。そうだな、ギムとでも呼んでくれ。あ、あと生活の事は気にするな」
その、あたかも王子様みたいな整ったお顔でにこりと笑って言った。
「俺、女だから」
「えぇ!?」
わたくしの中で何か大きなものがパリンと割れる音がした。
「いやー、周りになかなか女の子がいないから.....。友達になれてよかったよ。いっぱいコスメの話とか恋バナとかしような!.....。あ、あれ?どうした?」
「うう.....。誠に失礼なのですが.....。男性だと思っていました.....。」
「ハハハ、あの心配性の魔王が姫の部屋に男の悪魔を寄越す訳ないだろう?特にあなた様のような可憐な少女.....。
インキュバスなんかに狙われちゃあ困る!あいつには理性というものがないからな.....。だから俺がボディーガード兼お世話係!!」
「そ、それじゃあギムさま、よろしくお願いしますわ.....。」
「ああ!」
少し残念だったこともありましたけれど、お話相手が出来てとても素敵な1日でしたわ。
もしかしたら城にいたころよりも.....。はっ!国民が心配しているのになんてことを.....。
ま、少し位はいいですわよね.....
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ファイアー@宝石の国沼(プロフ) - arisunekoさん» 分かりました!更新は遅くなるかもしれませんが必ず登場させたいと思います!ありがとうございます! (2019年6月9日 21時) (レス) id: 58297e2569 (このIDを非表示/違反報告)
arisuneko - ん〜、いつも冷静に物事を見ている的な! (2019年6月9日 20時) (レス) id: 322193fd57 (このIDを非表示/違反報告)
ファイアー@宝石の国沼(プロフ) - arisunekoさん» おお〜〜素敵なキャラをありがとうございます!!実在の魔族しか募集しないつもりでしたが.....素敵です!!性格などの指定はありますか? (2019年6月9日 16時) (レス) id: 58297e2569 (このIDを非表示/違反報告)
arisuneko - 名ガイス 真名ユース=ガイスト 魔族の精霊使いはどうでしょうか!なんとなく作ったキャラです (2019年6月9日 11時) (レス) id: 322193fd57 (このIDを非表示/違反報告)
ファイアー@宝石の国沼(プロフ) - 作者から:登場させてほしい魔族や天使、盗賊などの勇者の仲間は随時受け付けます。みんなの溢れるアイデア募集中!!(創造力の乏しさを補おうとする女) (2019年6月5日 18時) (レス) id: 58297e2569 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ファイアー@橙蛙不二周助の人 | 作成日時:2018年8月22日 20時