理由26 ページ26
左馬刻と合歓には学校の支度をさせて遅刻しないように学校に行かせた。毎朝お母さんこんなことしてたのか…大変だっただろうな。
「ちょっと来なさい。話があるんだ。」
低く落ち着いた声でおじいちゃんに呼ばれる。改まって何か大切な話でもあるのだろうか、少し怖い。
「どうしましたか……？」
恐る恐るおじいちゃんの部屋に足を踏み入れるとそこに座りなさい、と畳を指さされた。
そっと座ると ため息とともにおじいちゃんが口を開いた。
「母さんが亡くなってお前もこれから難儀するだろう。が、左馬刻も合歓も頼りはお前しかいない。しっかり支えてやるんだ。ちゃんと側にいてやれ。相談相手はお前しか居ないからな。」
ぽん、と頭に手を乗せられた。大きくてゴツゴツした、しわしわの温かい手だ。ずっと弟や妹の小さな体温しか感じていなかったからか、とても安心して思わず泣き出してしまった。
きっとお前ならできる、とわしゃわしゃと頭を撫でてくれた。これから頑張らねば。
「それで…この後はどうするんだ。住むところも何もかもないだろう」
心配そうに尋ねられる。この家には3人も住まわせられる余裕が無くてな、と申し訳なさそうに言われるが勿論おじいちゃん含め親戚を頼りにはできそうにも無いしそれぞれの暮らしがあるからお邪魔はできない。
「こういう事件とかで孤児になってしまった子供を守る団体に手続きしてある程度の支援はしてもらう予定です。」
今はいろんな団体があるから住むところくらいは困りはしないだろう。
「なので今日は手続きしに行こうかと思ってます。それに…あの部屋に服とか取りに行かなきゃ。」
あの部屋に入ってふつうで居られるかはわからないけど…それでもやるしか無い。
おじいちゃんはそうか、と力になれないことを申し訳なさそうにしているがもう一夜泊めてもらえただけでもありがたいのだ。
ある程度の荷物をまとめ、手続きを済ませに行った。書類に必要事項を記入し、その団体が運営しているオンボロアパートに住まわせてもらえることになった。雨風が凌げればまあいいだろう。家賃も高くないしわがままは言ってられない。次はあの家に日常品を取りに行かなくちゃ。
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?柚羽?(プロフ) - 萩さん» ありがとうございます〜(;_;)めちゃくちゃ不定期更新ですが気長にお待ち下さい…！！ (2020年5月22日 20時) (
レス) id: bd67ebdc67 (このIDを非表示/違反報告)
萩(プロフ) - 続き楽しみです！ (2020年5月22日 18時) (レス) id: 28ee4bfc20 (このIDを非表示/違反報告)
?柚羽?(プロフ) - 炎華さん» かなり久しぶりで不定期更新なのに忘れずに居てくださりありがとうございます(;_;)もう少し過去編続きますがどうかお付き合いください〜！ (2020年5月20日 11時) (レス) id: bd67ebdc67 (このIDを非表示/違反報告)
炎華 - お久しぶりです！元桜木の炎華です！今回も素晴らしい作品でした、夢主さんのなんとも言えない感情が好きです、また次の更新楽しみです！頑張って下さい。長文失礼しました！ (2020年5月20日 11時) (レス) id: 9f3a67480f (このIDを非表示/違反報告)
?柚羽?(プロフ) - 桜木さん» ありがとうございます(;_;)長らくおまたせしました…！私は風邪しっかり引きましたがコメ主さんもどうぞご自愛下さい〜！ (2020年2月4日 7時) (レス) id: bd67ebdc67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚羽 | 作成日時：2019年10月26日 23時
