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「Aちゃん、明日ここに来れるか?
千冬に顔見せれるか?」

Aちゃんの目線に屈んで聞けば
口をキュッと結んで泣きそう、

「千冬がAちゃんに聞きたいことあるんだとよ。
な?ダメか?

あいつもAちゃんに合うと心臓やばいんだって。
Aちゃんと一緒。
恥ずかしがるのもわかるけど、
好きってこういう事だから。
いつまでも千冬から逃げる必要ない」


「…わかった、」
伏せ目がちにそう答えてくれたAちゃんの髪をぐしゃぐしゃに撫で回し、少し落ち着かせてから
イヌピーと店前で見送る
















もうあれから12年なんだな、
「エマ…」

「ドラケンもたまに恋する乙女の顔してる。
エマちゃん思い出してる時いつも」

「え、まじで?」

「マジ。」

「やべぇ、千冬の事言えねぇじゃん」

「…いいんじゃない?
今でもエマちゃんの事想ってるってすごく素敵なことだし
エマちゃんも嬉しがってるでしょ」

「イヌピー、」


「まぁ、千冬はAに夢見すぎてんのかもな」

「どういう事だ?」

「言った言葉そのまま。
千冬、Aは何も知らない無垢な女の子って言ってたけど、あの子の目は、
この世界の汚く黒いものを見てきた目だ。
辛い過去を持っている」

少し悲しそうな声で言うイヌピー
1ミリも感じさせないAちゃんの姿でも、
イヌピーはそれに気づいたんだ

「まぁ好きって言うなら好きな女の全部受け入れろって話だけどな」







「でもAちゃんの兄ちゃんにバレたら千冬、
最悪湾に沈められちまうな。」




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まゆか(プロフ) - 飴玉さん» っ嬉しいです!ありがとうございます (2022年1月3日 7時) (レス) id: 9f4232803c (このIDを非表示/違反報告)
飴玉(プロフ) - Heartache.....大好きです..... (2021年12月28日 15時) (レス) @page43 id: 16dec3cb2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まゆか | 作成日時:2021年12月7日 0時

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