40: 始まり ページ41
．
二人の少女は、ごく普通の家庭に生まれました。
どちらも元気で、健やかに育ちました。
しかし、髪色のみは異常でした。
人間では恐らく有り得ないような色。
少なくとも黒よりな青でしたが、皆から気味悪がられるのは当然でした。
しかし妹は、持ち前の会話力で友を作り、皆の不快感を次第に和らげていきました。
それでも姉は、皆と波長が合わず孤独を広げていきました。
そして、一つ目の障害はここらでした。
妹も、嫌われ者の姉と一緒に居たくはなかったのでしょう。
姉を、壁の方まで突き飛ばしました。
勿論、姉は恐怖が思考を支配しました。
いつも見た、妹ではない。
いや、もしかして演技をしていただけなのか?
疑心暗鬼が彼女の心に残りました。
そして、心共々、身体に感じた痛みはやがて姉を縛る鎖にもなりました。
これが、一つ目の障害、痛覚欠落障害の始まりでした。
また同時刻、妹も反省していました。
陰ながら、自分を見守ってくれた人物を突き飛ばした。
それも実の姉を。
妹にとっては、母親のような存在を。
母は体が弱く、私達を産み、1歳に届くに亡くなっていました。
それから、いつも、強がって、悩みを抱え、頑張っていたのを妹は知っていました。
家に帰り、謝る前に、妹は姉の変化に気付きました。
姉は怪我をしていました。
指先に、小さくとはいえ赤い液体は線を引いていました。
姉は気を留める様子も無く、慌ただしく料理を用意したり、家事をこなしていました。
姉と妹が、中学生に進学した頃。
父が、亡くなりました。
亡くなったのは、姉の、誕生日前日。
姉の苦労を労うと、父は言っていた。
姉はピアノが好きで、家に置かれたピアノで曲を弾くのが好きでした。
そして、姉の欲しがっていた楽譜を父は買ってきたのでした。
事故の後、その場から見つかったのは、
車の破片、父のつけていた装飾品、
姉の、楽譜。
1部血が滲み、もう使い物にならない楽譜になってしまいました。
月光、母が好きだと言っていた、あの曲の楽譜。
そして、これが引き金となってしまったのです。
これからが、妹も姉も入れ違い、間違いが起きた頃でした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 128人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みつ豆サブ(プロフ) - 猫好きのミンティアさん» 無痛症あるんですか！教えていただきありがとうございます！続き早めに更新します！ (2017年12月7日 16時) (
レス) id: a8ae1c5830 (このIDを非表示/違反報告)
猫好きのミンティア - うろ覚えですが痛覚欠落障害に似たようなもので無痛症というものがありますよ！続き正座待機してます)^o^( (2017年12月7日 14時) (レス) id: 032370afdf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みつ豆 | 作成日時：2017年11月1日 21時
