24話 Worst reunion ページ26
場地が東卍を抜けた、その事実はすぐに耳に入った。が、Aは目的はなんであれ、場地が仲間のために動いているのだと察した為、別段驚くこともなく事実を受け止めた。そして次の日。思いがけない相手からメールが届く。
『!圭介…』
メール内容は“千冬を頼む”という一言と、ある場所を指す地図。ここに来い、という事なのだろう。Aは帰路についていた道とは反対方向へと歩いていく。徒歩数十分。ついた場所は、もうすでに使われていないゲームセンター。壁には首の無い天使が描かれている。立入禁止と書かれた看板をこえ中に入れば、薄暗い室内の真ん中に1人倒れている人を見つける。場地のメール内容を思い出し、サァ…と全身から血の気が引いていく。
『ッ千冬…!!』
駆け寄れば、予想通り倒れているのは松野千冬。その顔はひどく殴られたようでパンパンに膨れ上がっていた。それ以外にとくに外傷はなく、本人も気を失っているが命に別状はないと確信し、ホッと胸を撫で下ろす。
『誰がこんな事…』
「A」
リン、と鈴の音が聞こえる。バッと顔を上げれば、奥から出てきたのは見知ったトラのタトゥー。ざわ、と全身の毛が逆立つのが分かる。
一「久しぶりだな、A」
『一虎……』
一「そんな怖い顔すんなよ、オレたち友達だろ?」
キッと一虎を睨みつけるA。それが気に障ったのか一虎の眉間に皺がよる。
一「…なんだそのツラ。アイツと同じ顔しやがって」
『お前がコレをやったのか』
一「ちげーよ、場地だよ」
驚いた顔をするAに、にやりと笑うとよく聞け!と声を出す一虎。
一「場地はオマエらよりオレを選んだんだ!今度はオマエらが苦しむ番なんだよ!」
『……』
Aは無言で一虎を射抜く。千冬起きろ、と声をかければ腫れた瞼が少し開く。
千「あれ…Aくん…?なんで…」
『いいから乗れ。帰るぞ』
千冬の前でしゃがみ、背中に乗れと促せば、少し躊躇いつつもおずおずと背中に体重を預けてきた。そのままぐったりとした千冬をおんぶする。
『あのさ、ひとつだけ言っとくわ』
一「……」
『オレは、今のオマエを決して許さねぇ』
一「…はぁ?」
『次会った時何も変わってなかったら、オレはオマエをころす』
ビリリ、と空気が震えるほどの圧に耐えかねたのか、一虎がその場から一歩後ろに引く。そしてそのままAは、千冬を背負いその場から姿を消した。
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比嘉槐 - なんか読んだことあるなと思ったら以前読ませて頂いた作品でした(*´∇`*)とても面白いです!これからも応援してます╰(*´︶`*)╯♡ (11月28日 15時) (レス) @page1 id: 0ffcd0578b (このIDを非表示/違反報告)
ただのバカです - お久しぶりっス!最近は来れなくてすいません!ハイキューの夢小説の方を見ていまして、東京リベンジジャーズもたまに見てるんですけど、タイトルを忘れてしまって、頑張って探したらあったので、すぐさまコメントしましたっス!続き楽しみに待ってます!! (2022年2月13日 23時) (レス) @page24 id: acf5fa610c (このIDを非表示/違反報告)
竜蘭(`・ω・´) - まっぽさん» タイトルは同じじゃないですよ!!マイキーのドッペルゲンガーです!!設定とか全然違います!!このお話は兄弟ですけど、マイキーのドッペルゲンガーというお話は兄弟じゃないんです!!うるさくてごめんなさい (2021年12月24日 7時) (レス) @page2 id: 784883b1f4 (このIDを非表示/違反報告)
まっぽ(プロフ) - 蓮さん» 蓮さんコメントありがとうございます!それって占ツクでですかね?もしタイトルにAnotherがついていて梵天軸の話だったら私の作品です💦 (2021年12月20日 0時) (レス) id: 1847723ecb (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - この作品に似たような作品が作られてますよ💦同じタイトルで内容も似ています (2021年12月19日 21時) (レス) id: 1abcf988f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まっぽ | 作成日時:2021年7月14日 3時