39話 ページ45
Asaid
阿保提督の戦艦を片付け、鬼兵隊と別れた後。神威が無事でほっとしたのか、急に体の怠さと頭痛に襲われた。
「はぁ…」
知らない内に疲れが溜まってたのかも、でも休む前に阿伏兎に謝っておかないと。
「阿伏兎」
「おぉ、どうした?」
「その…御免なさい、無理な事言って」
「その事か、構わねぇさ。Aがあんなに取り乱す所なんか滅多に見れねェからな、寧ろびっくりしたぜ」
「うん…神威の事は放っておけないていうか」
「ンな事昔っから分かってらァ。まぁ俺も、副団長として団長の事は放っておけねェからな」
「そうだね」
阿伏兎と話をしていると
「随分仲良いね。阿伏兎、今日の仕事は終わったんだよ、部屋で休んできたら?」
ニコニコとした神威が此方に歩み寄って来た
でも、明らか“ 作り笑顔 ”なのはどうしてだろう。
「おっといけねぇ、つい話し込んじまった。じゃあA、団長の事後は頼んだぞ」
そう言って阿伏兎は自室へ戻って行く
「神威、」
「やぁ、アイツと何話してたの?」
「船動かせ、なんて無理言って御免って」
「あぁ。もう終わった事なんだから気にするなよ」
「うん…」
すると神威は私を凝視して、額に手を置いてきた
「え、何」
「お前、目虚ろだし顔赤いよ。“ 熱 ”あるんじゃないの」
「ね、つ?」
「うん、体とか怠くなったりしてない?」
「まぁ、少しだけ…」
普通に怠いけど、あんまり言いたくない。
なんて考えていると、突如二度目の“ お姫様抱っこ ”をされていて、そのまま救護室へ連れて行かれた。
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まひろ | 作成日時:2017年10月31日 1時