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手品4 ページ5

「勝負させて下さい!」←デカ

「俺達対先輩達とで!」←チビ

「ちゃんと協力して戦えるって証明します!!!」←二人



ど う し て こ う な っ た 。

アレ、おかしいな。チビはともかくとして……アレッ、なんでデカもそっちに走ったんだ?

頭良さそうなのに実は馬鹿なの? 何そのいらないギャップ……。


俺は隅に座って爪にヤスリをかけながら耳を傾けていた。

いつもの俺なら笑い飛ばすところだが、ちょっと困惑。


いやまぁ……うん、ヒントの出し方が悪かったかな。反省反省。

単細胞生物であるらしい彼等にはこれから単刀直入にものを言うとしよう。


と、俺が新人二人の扱いを定めた間に話は進み、何やら試合をするようだ。

凸凹コンビ+田中VS他新入部員(初耳)の3対3。

負けたらペナルティがあるようで―――



「少なくとも俺達3年が居る間、影山にセッターはやらせない」



ふむ、どうやらデカは影山というらしい。

その上セッターで、ペナルティ条件から推測するにそれなりに上手いようだ。少なくともスガさんよりは。

チラリとスガさんの様子を伺うと、かなり複雑そうな顔(横顔しか見えないが)をしていた。

続く大地さんの声は、珍しく冷徹なものでいつにも増して厳しかった。(影山のことを知っている風な言い方だが、彼は有名なのだろうか)



「俺は!! セッターです!!!」

「ン〜、こだわるねぇ」

「他人事だと思って……」



近くでボールを磨いていた縁下から呆れたように言われた。

実際、俺からしてみればこれは他人事だ。彼等ほど情熱を持って部活に取り組んでる訳じゃないのだから。


つくづく、俺はここに居ていいのかって思うよなぁ。


ため息が出そうになったが、それを払拭するように爪に息を吹きかけた。

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狐猫音。(プロフ) - 今までに見たことがない作風と内容がとても面白いです!これからも更新頑張ってください。応援しています。 (2019年2月10日 17時) (レス) id: 1402817ddd (このIDを非表示/違反報告)
チーズタルト - 続き楽しみにしてます!頑張ってください!! (2018年12月30日 20時) (レス) id: 6500d8f78f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:音々 | 作成日時:2016年8月14日 20時

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