【あんスタ】貴方の愛を求めます【朔間零】 (ページ26)

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「君は必ず、友人に同情し、共感し手を差し伸べる。

姉妹校での変事は、君にしか解決できない。けれど……」

「この夢ノ咲学院で俺のやれることはない……ってか？」

その言葉に天祥院は頷く。

「君は人を愛したからこそ、背負ったものの重みで圧死する。

愛に切り刻まれ、愛に毒殺されるんだ、英雄くん？」

「そう言うおまえはどうなんだ？」

「何のことかな？」

「恍けんなよ。衣更A……俺の幼馴染みに近づいて、何がしたかったんだよ」

零がその質問をすると、身を潜めているAの鼓動がどんどん早くなっていく。

「僕が彼女に近づいたのは＿＿＿＿＿＿君と協力させないためだよ」

「……」

「君を倒すにあたって、彼女との連携はさせたくなったんだよね。

あの子１人ならどこにでもいる普通の優秀な音楽プロデューサーだ。

けど、君と協力することで、彼女の力は何倍にも膨れ上がる。

だから君と切り離した。そしてあわよくば、その力が僕に反映すればいいと思っていたんだ」

「あいつを抗争に巻き込もうとしてやがったのか？

おまえ……人の心ってもんがないのか？」

天祥院に協力する。それすなわち、「五奇人」である零と戦わせるということを意味する。

それが今まで家族同然の関係を築いていたAにとって、どれだけ酷なことかは計り知れない。

「ただの幼なじみと恋人……優先順位は違うと思うけど？」

その時、物陰に隠れていたAが天祥院らの前に出てきた。