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────どうしてこうなるのか


昼下がり。
乱れた生活を送っている私の目が覚めるのは何時もこの位の時間だった。



まだ待ち合わせの時間である夜には少し遠い。
いつもなら栄養剤を飲み、このまま暫くダラダラと過ごすのだけれど──何か作ろうかしら。



食べなくても気付かれないとは思うが万が一
一日中太宰くんが家に居座るなんて事になれば私の胃に穴が空くのは確実だ。それは避けたい



簡単に身なりを整えると、近くのスーパーへと足を動かした。
コンビニで適当に買っても良かったが、どうせなら美味しい物の方がいい。久しぶりだし。




必要な材料を手に取り、会計を済ませて帰路に着く。
久しぶりに陽を浴びたものだから疲れてしまった。昼下がりといえどもまだ太陽は出ているのだ。



鍵を開け家に入る。
辺りを見回して確認。取り敢えず太宰くんはいなさそう。




手を洗い久しぶりのキッチンに立った。
適当に野菜を切り、鍋を熱して厚切りのベーコンに焼き色を付けてから野菜を加えて軽く炒める。その後はハーブを加え、大量の水を注ぎコトコト煮込む。コンソメと塩胡椒で味を整えれば完成だ。



我ながら上手く出来たと思う。
お皿に盛り付けるとふわり。ポトフの良い香りが広がった。



テーブルについて手を合わせた。
たまにはこんな食事も良いかもしれない。
そっとポトフを口に運ぼうとした、その瞬間


カチャリ。耳に入ってきたのは鍵の開く音。
我が家の合鍵を持っているのは1名。
何故このタイミングなのだろうか。
もしかして態となのかしら。


「やぁ。Aちゃん。ポトフの香りがする
ね。美味しそうだなぁ。」


視線を移すと太宰くん。キラキラと目を輝かせて料理を見ていた。どういう訳か彼は水浸しだった。


...無視だ。無視
関わっちゃいけない。

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作者名:とと | 作成日時:2019年9月10日 19時

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