08 ページ10
入学式から数週間が経ち
クラスのみんなが中学校に慣れ始めた頃
部活動見学が行われる事となった
『ゔーん、どうしようかな』
僕は部活動見学日程一覧と書かれたプリントを見ながらため息をついた
「どうしたの桜？ため息なんてついて・・・」
前の席に座っている国見は、
くるりとこちらに体を向けて顔を覗かせきたが、うーんとしか返事をしない僕を見てガサゴソと自身のカバンを漁り始める
「桜、ちょっと口開けてみて」
『ゔーん？なにー？』
「いいからいいから」
僕はプリントに集中していたため、国見に適当に返事をし言われるがまま口を開いた
『あー・・・・・これでい、うぐッ！！ゴホッ！』
急に口の中に何かを投げ入れられ
それが喉の奥にあたり咽せてしまう
「あ、ごめん。ちょっと強かったかも。大丈夫？」
『大丈夫。・・・ゴホッ。何これ？キャラメル？』
吐き出さずに済んだ何かを舐めてみると
口内にキャラメルの甘さが広がった
美味い
「そう。こっそり持ってきたからお裾分け。その顔見るに、甘い物好きって感じ？」
『・・・まぁね。本当なら校則違反で怒ってるところだけど、甘い物に免じて無かった事にしとくよ。僕も食べちゃったしね』
「桜ならそう言ってくれると信じてたよ」
国見は僕の顔を見てニヤついている
こいつ僕を掌握するの上手くなってきてないか？
なんて不貞腐れていると、国見は僕の机に頬杖を付いて質問をした
「で？なんで、ため息なんてついてたの？」
『いやさ部活動見学なんだけど、気になる部活がバレー部の日程と被ってるんだよね』
日程表をペラペラとはためかせてみせながら答えると、国見は不思議そうな顔をして質問を重ねる
「バレー部行くのに、別の部活の見学に行くの？」
『バレー部に行くのは決まってるけど、どうせなら色んな部活見てみたいなって思ってさ』
「あー、なるほどね。確かにそれもありかも」
国見は頬杖付いていた手を口元へ持っていき、納得したかの様にうんうんと頷いた
部活動見学は２日間行われ、それぞれの部活がどの様な練習、活動をしているか先輩方直々に説明してくれるらしい
既に部活を決めている生徒の場合は、部長や顧問の先生に申請すれば、その日からでも体験入部が可能である
「ちなみに、何部に見学行こうとしてたの？」
『んー、料理部』
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
もっと話をパパッと進められたら良いのですが難しい…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 213人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ブタ(プロフ) - 金成さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！イラスト検討してみます！ (4月2日 12時) (
レス) id: 2e5896a6df (このIDを非表示/違反報告)
金成(プロフ) - コメント失礼します。…全然無理にとは言いませんがよければイラスト見せていただけないでしょうか…。ほんと我儘だとは思うんですけど自分も描いてみたく…検討していただけないでしょうか。作品、すごく面白くていつもにこにこで読んでいます。更新頑張ってください。 (4月2日 0時) (レス) id: 84b21786fe (このIDを非表示/違反報告)
ブタ(プロフ) - 空さん» わぁ！！コメントありがとうございます！頑張ります！！ (3月29日 17時) (レス) id: cb9064ad86 (このIDを非表示/違反報告)
空 - とてもいい作品です！更新がんばってください！応援しています！ (3月29日 14時) (レス) @page6 id: 7db07df1a0 (このIDを非表示/違反報告)
ブタ(プロフ) - コメント返し、下手くそですみません(´･ω･`) (3月27日 21時) (レス) id: ab5ddee3e3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ブタ | 作成日時：2024年3月22日 23時
