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「ふーん」


翔陽くんは天井を見上げなんとも軽い反応をした

僕、結構覚悟を決めて離したんだけどな・・・
まぁ変に気遣われるよりかはマシだけど


『怖くなるたびに、さっきみたいに息が苦しくなるんだ。だから、悪いけどバレーはやめようと思っているんだ・・・』

「う〜ん、育が苦しくなるってのは大変だけど、チームに関してなら高校でいい仲間に出会えるかもだろ?」

『え・・・』


翔陽くんは顎に手を当てて悩むような素振りを見せる


「ほらだって、それって中学での部活はって話だろ?今はもう引退してるんだし過去の話だ」

『それはまぁ、そうなんだけど・・・』

「俺もさ、中学では男子バレー部なかったんだ。だから自分で部活作った」


どこか遠くを見ているような表情で過去を語り始めた翔陽くんの話を

僕は黙って聴くことにした


「練習も場所がなかったから、女子のコートとか廊下とか、とにかくどこでも練習した。Aと戦った試合が中学最初で最後の大会だったんだ・・・」


僕たちが、楽に勝ち上がれそうだなと失礼なことを考えていたのに対して

彼はたくさんの苦労をしてようやくあの場所に立っていたと思うと、あの時の自分が恥ずかしくなった

バレーすることが当たり前だった僕からすると
想像もできない苦労をしてきたんだ


「でも、やってきたこと全部無駄なんてことはないんだ!」


翔陽くんは拳を握り意気込んだ


「俺は、高校で“小さな巨人”になるって決めたからな!!」

『小さな巨人・・・』

「そう!小5の頃商店街のテレビで春高の試合を見たんだ!俺もあんな風に飛びたいんだ!」


目を輝かせながら翔陽くんは僕に向き合う


「中学では人に恵まれなかったかもしれない、でも、それでやめるなんて勿体無いじゃん!!」

『・・・』

「世の中にはたくさんの人が居るんだから、高校に行けば色んな選手に会えるんじゃないかな!」


太陽の様な笑顔を見せられ、僕は少し期待してしまう


『どうして、僕にそこまで言ってくれるの?』


試合で1回だけ対戦した相手なのに
今日初めてちゃんと話した相手なのに
君はどうしてそんな話を僕にしてくれるの


「だってA、やりたいって顔してる!!」

『!!・・・どうしてそう思うの?』

「え、やりたいって思わなきゃここに来ないでしょ?」

『・・・それは、ただの付き添いで』

「でも来た!!苦しくなるって分かってても!それに、A度々コートの練習見てるでしょ」

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ブタ(プロフ) - 金成さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!イラスト検討してみます! (4月2日 12時) (レス) id: 2e5896a6df (このIDを非表示/違反報告)
金成(プロフ) - コメント失礼します。…全然無理にとは言いませんがよければイラスト見せていただけないでしょうか…。ほんと我儘だとは思うんですけど自分も描いてみたく…検討していただけないでしょうか。作品、すごく面白くていつもにこにこで読んでいます。更新頑張ってください。 (4月2日 0時) (レス) id: 84b21786fe (このIDを非表示/違反報告)
ブタ(プロフ) - 空さん» わぁ!!コメントありがとうございます!頑張ります!! (3月29日 17時) (レス) id: cb9064ad86 (このIDを非表示/違反報告)
- とてもいい作品です!更新がんばってください!応援しています! (3月29日 14時) (レス) @page6 id: 7db07df1a0 (このIDを非表示/違反報告)
ブタ(プロフ) - コメント返し、下手くそですみません(´・ω・`) (3月27日 21時) (レス) id: ab5ddee3e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ブタ | 作成日時:2024年3月22日 23時

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