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「Aさん！！」
授業が終わり、帰ろうと支度をしていると
教室の外から僕を呼ぶ声が聞こえた
『あれ、前田じゃん。珍しいね、どうかしたの？』
彼は男バレの２年の前田で、僕が引退した後の後任リベロだ
「今度の土曜日に1・2年対３年生の引退試合を予定してて、良かったらAさんにも参加してほしくて・・・」
気遣い上手で優しい性格の前田とは
同じポジションということもあって
互いに切磋琢磨してきた仲の良い後輩であり自慢の後輩だ
『そっか、もうそんな時期なんだ。早いなぁ・・・』
毎年この時期になると、先輩対後輩の引退試合をするのが
北一の恒例行事となっていた
前田の言葉に、本当に引退したんだなと少し他人事のように考えていた
『誘ってくれたのは嬉しいけど、この足じゃ試合には出られないかな』
僕が困ったように笑うと、慌てて前田が続けた
「け、見学だけでもいいんです！見にきてくれるだけでも、俺すごく嬉しいです！！」
低い身長で一生懸命に熱弁する前田の姿が
１年生の時の自分と重なって思わず前田の頭を撫でる
『ごめんね。そう言ってもらえて嬉しいけど、その日は病院に行かなきゃいけないんだ』
「あ・・・そうなんですね。残念です」
しょぼんと顔をしょげさせている前田に、僕は罪悪感を感じるものの
どうしても体育館に行く気にはなれず、行くとは言えなかった
『試合は見れないけど、後輩たちが３年生をボコボコにするのを楽しみにしてるよ！』
「えぇ！？・・・Aさん、それ本気ですか！！」
『本気本気！君たちは僕の自慢の後輩なんだから、それくらいやってくれなきゃね！』
「そんなぁ・・・」
表情をコロコロと変える後輩を揶揄いつつ
僕は前田に帰る事を伝え教室を後にする
校門につくと母の車が止まっており、そのまま車に乗り込んだ
『いつもありがとう』
「ええて、こんくらい！むしろ、Aと話す時間増えて母さん嬉しいわあ」
ニコニコと笑う母を横目に、僕は窓から流れて行く景色を眺めた
『昨日、信介くんと電話した・・・』
「・・・ごめんなぁ。こういうん母さんにはよく分からへんから、歳も近くておんなじバレーやっとる信介くんの方が、Aの事分かるんやないかって思ったんよ」
『・・・そっか、なんかごめんね。・・・信介くんから、稲荷崎来ないかって言われた』
「そうなん？う〜ん、母さんはAが幸せならどんな選択しても応援すんで」
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ブタ(プロフ) - 金成さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！イラスト検討してみます！ (4月2日 12時) (
レス) id: 2e5896a6df (このIDを非表示/違反報告)
金成(プロフ) - コメント失礼します。…全然無理にとは言いませんがよければイラスト見せていただけないでしょうか…。ほんと我儘だとは思うんですけど自分も描いてみたく…検討していただけないでしょうか。作品、すごく面白くていつもにこにこで読んでいます。更新頑張ってください。 (4月2日 0時) (レス) id: 84b21786fe (このIDを非表示/違反報告)
ブタ(プロフ) - 空さん» わぁ！！コメントありがとうございます！頑張ります！！ (3月29日 17時) (レス) id: cb9064ad86 (このIDを非表示/違反報告)
空 - とてもいい作品です！更新がんばってください！応援しています！ (3月29日 14時) (レス) @page6 id: 7db07df1a0 (このIDを非表示/違反報告)
ブタ(プロフ) - コメント返し、下手くそですみません(´･ω･`) (3月27日 21時) (レス) id: ab5ddee3e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブタ | 作成日時：2024年3月22日 23時
