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あの日の一件以来
及川先輩は僕に対して棘がなくなった
柔らかい雰囲気を出すようになり、
飛雄が用事で先に帰る日に限り自主練習に入れてもらっている
それを見た飛雄、国見、金田一の三人は
何があったのかと聞いてきたが
僕的には自分のしたいバレーを先輩に聞いてもらっただけの事なので、話そうとは思わなかった
決して、先輩が怖くて泣いたから言えない、
というわけではない断じて
『そういえば国見、はい、これ。思ったよりも作る時間なかったから簡単なものしかできなかった。ごめんね』
「あっ。本当に作ってきてくれたんだ。これ何？わざわざありがとう」
『豆腐ドーナツだよ、ネットで調べたら30分くらいで出来るらしくて、それにしたんだ。安心して、飛雄がちゃんと味見してくれたから。味は問題ないと思う』
「美味かった」
『よかったら、金田一も貰ってくれる？』
「え、俺もいいの！！ありがとう。大事に食べる！」
『いえいえ。既製品と違って消費期限短いからなるべく早く食べてね』
「「分かった」」
部活が終わってちょうど小腹がすいていたのか
二人は袋から一口サイズのドーナツを取り出し美味しそうに頬張った
俺も食べたいと視線を向ける飛雄には、予備で持ってきた袋の中から一つ取り出し
口の中に放り込んであげた
みんな美味しそうに食べてくれてよかった
「及川さん今日も残って練習すんだな」
口の中にドーナツを入れながら金田一がつぶやいた
雰囲気が柔らかくなったとはいっても、
及川先輩は以前にも増して練習に打ち込んでいた
及川先輩の練習姿は
交流がまだ少ない１年生である僕たちでも気付くくらい
鬼気迫る何かを感じた
見ているこちら側が苦しくなるくらい
どれだけ練習を積み重ねても
超えることができない天才という壁
一つだけでもしんどいだろうに
背後に現れた天才が奪い去ろうと迫ってくる
ましてや、飛雄は１年生で及川先輩３年生
尋常じゃないほど苦しいはずだ
『・・・明日、差し入れでも持っていこうかな』
天才の幼馴染として気持ちが分からないでもないが
根を詰めすぎてケガをしたら元も子もない
僕はただの後輩だし何も言えないし、声のかけ方も分からない
少しでも落ち着いて休んでくれたらいいけど
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
「俺も自主練参加したい」
『飛雄は今日、帰って勉強だよ』
「・・・でも、明日」
『何？学生の本分だよ』
「うぐ・・・」
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ブタ(プロフ) - 金成さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！イラスト検討してみます！ (4月2日 12時) (
レス) id: 2e5896a6df (このIDを非表示/違反報告)
金成(プロフ) - コメント失礼します。…全然無理にとは言いませんがよければイラスト見せていただけないでしょうか…。ほんと我儘だとは思うんですけど自分も描いてみたく…検討していただけないでしょうか。作品、すごく面白くていつもにこにこで読んでいます。更新頑張ってください。 (4月2日 0時) (レス) id: 84b21786fe (このIDを非表示/違反報告)
ブタ(プロフ) - 空さん» わぁ！！コメントありがとうございます！頑張ります！！ (3月29日 17時) (レス) id: cb9064ad86 (このIDを非表示/違反報告)
空 - とてもいい作品です！更新がんばってください！応援しています！ (3月29日 14時) (レス) @page6 id: 7db07df1a0 (このIDを非表示/違反報告)
ブタ(プロフ) - コメント返し、下手くそですみません(´･ω･`) (3月27日 21時) (レス) id: ab5ddee3e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブタ | 作成日時：2024年3月22日 23時
