宮侑が真面目に恋をする話。

5.【風呂】 ページ6

帰り道。いつもはサムと帰るけど走って1人で帰った。


どうせサムは買い食いして帰る。




玄関先から風呂場に直行する。




そのまま脱ぎ散らかして体と頭をあらって湯船に浸かる。
湯船から溢れた湯水で洗面器が浮き上がる。




口元まで浸かり天井を見つめると考え事にはもってこいの時間になる。


思えばまともに恋愛したことはなかったな。



モテるし何回も告られた。顔がいい子とか有名な子とか、あとお っぱいでっかい子とは付き合ったな。




せやけど「侑はいっつもバレー中心やからおもんない」ってフラれてったな。




フラれても悲しくなかった。好きじゃなかったから。






そういや、自分から女子を好きになったことって今まであったか………？？？







は、初恋け、、は？？






「はぁ！？！？！？」



浴槽から勢いよく立ち上がり、またお湯が流れた。



「うるさいねん、はよ上がれや。」



丁度サムが帰ってきて風呂を待ってるところだ。鏡を見ると自分の顔が見たことの無いゆでダコのようになっていた。






「……誰やねん、お前。」





恋をする俺です。

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