宮侑が真面目に恋をする話。

31.【虚しい】 ページ32

今日も今日とて部活である。
土日特になんもなかったし、語ることもないねん。あ、サムと喧嘩はしたな。



相変わらずテキパキと仕事を進めるマネージャー。
仕事覚えるの早いなぁ、俺の活躍なさそうやん。

『はい、タオル。』
「あぁ、おおきに。」

疲れた時にAちゃんから貰うタオルは心做しかただのタオルもカシミヤ100パーセントな気がした。


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Aside

体育館の外の蛇口でスポドリの準備を進める

「で、なんで部活入ったの？！」

この人は同い年のマネージャーの榛名さん。
中学の時にバレー部に所属してたけど怪我で出来なくなったらしい。それでもバレーに携わりたいからマネージャーという形で活躍しとる立派な人や。

『あー、うん、なんて言ったらええんやろ』

そんな立派なお方に〈趣味当てゲームで当てられて、なんでも言うこと聞く権利を使用された。〉とは言えない。悪くいえば罰ゲーム？いや罰ゲームとは思ってないで！！！けど形式的には罰ゲーム的な…？

『あ、侑に誘われてん」


これや。

そう、私は侑に誘われて入った。これで通してこう。

「やっぱり〜？！で、結局どうなの？？？」
『何が？』



「付き合ってるの？付き合う予定ある？片思いしてるの？」
『質問がナイアガラの滝レベルで降ってくるな』


傍目から見たらそうなのかもしれない。けど侑が部活に恋愛を持ち出すタイプには見えんし、送ってくれるのは夜道が危ないからやし、





『何もないで』






あれ、？






「そうなんか〜、てっきりもうデキてるのかと思たわ〜。
まぁせやんなぁ。宮のファンはマネージャーにはなれんし。」







なんか、





「よし、じゃあこのスポドリ半分持ってって。もう半分は私が配るで。」





虚しい。

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