宮侑が真面目に恋をする話。

25.【赤】 ページ26

「おはようさん」
『あぁ、おはようさん』


『部活のことなんやけど…ほんまに大丈夫？』
「俺が責任とるから安心し！昨日頑張って作ってきたんよ」

と、カバンから昨日書いたバレーのルールの紙を取り出す。全部で3枚。

『え、ようやったな。わかりやすいし。今日中に覚えれるようにしとくわ〜』

良かったぁああ！！！頑張った甲斐があったわぁあ！！



「そりゃぁ…良かったわ。」

ほんまは叫びたいほど嬉しいんやけど口から出る言葉は思ったより少ない。


『…こんなにしてくれるとか、ほんまに入って欲しかったんやな？』


とか言ってニカッと笑ってくるから顔面に熱が集まる。





「…そうやなぁ。Aちゃんと一緒におる時間が増えるのは嬉しいなぁ。」



『…あんた顔真っ赤やで。』


「Aちゃんも赤いんですケド。」






朝から嬉しいことづくめやん。





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Aside



LINEが来た時はびっくりした。


というよりバレー部に今更無知なやつが入るのは申し訳ないと思った。


1年の時のクラスラインから〈スナリン〉という独特な名前のアイコンをタップする。


Aちょっといい?侑からバレー部に入って欲しいって言われたんやけど、バレー部員としては歓迎?マネージャー。

スナリンうおっびっくりした。え、宮侑が??直接スカウト?やば。いいんじゃない?ちゃんと仕事してくれるなら。


よし、お許しを頂いた。









「…そうやなぁ。Aちゃんと一緒におる時間が増えるのは嬉しいなぁ。」







な、なんやこいつ…！！！
こんな顔するやつやったか？？甘々フェイスかよ！


もっと余裕があって大人っぽいところしか見たこと無かったんやけど、あの日からこいつは何か変な感じ。


大人っぽいとはかけ離れとるな。



『…あんた顔真っ赤やで。』



耳も首も赤くなっとった。可愛いなこいつ。





「Aちゃんも赤いんですケド。」




まじかよ。

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