鎖【月永レオ】【天祥院英智】 (ページ20)

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月永さんとはそこで一旦別れたが、理科の授業が終わったあともそこにいて。

お昼に英智さんのところに行こうと階段を上ると、月永さんは下りてきて、また会って。
昼休みが終わったあとも、五時間目の移動教室でもすれちがって。

そして、放課後の今も、月永さんと遭遇した。

「なんだか今日はよく会いますね」

「そうだな～。」

ここは、昇降口。
帰ろうとして下駄箱で靴を履き替えていたら、雨が降り始めていて。
傘を持っていなかった私は、仕方なく昇降口の端で待っていた。

そしたら、月永さんと会ったのだ。

「『皇帝』と一緒じゃないんだな？」

「英智さんに聞いたら、今日生徒会のお仕事があるみたいで。先に帰ってていいと言われたんです。ですがこの雨じゃ、無理そうですね…」

置きガサもあるのだが、もう使われていて残っていなかった。

「確かにこの雨じゃな～？…ルカたん傘持ったかな、濡れてないよな…？」

「るかたん、とは？」

「おれの超ラブリーな妹。あ、写真見るか～？」

……そういうと、彼は携帯を開き、るかたんさんの写真を見せてきた。

「かわいらしい方、ですね。」

「そうだろ～！？なんたってルカたんは世界一かわいいからなっ！」

……この人、もしかしてシスコン…とかいう類いの人？
残念なイケメン、だな。本当に…