第十九話 ページ21
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朝、まだ慣れない部屋で重い体を起こす
うるさくて耳障りな目覚ましを殴って止める
『今日…小テストあったな』
僕が通ってる学校はここからとても近い
起きる時間は前まで借りていたアパートよりも遅くて良い
こんがり焼きあがった食パンをかじりつつここの快適さを感じ始めた
『…(このまま事務員で働いて生きたい)』
もう異能なんて使わないし、関わらないって決めたから
荒事は出来ないポンコツさと…僕のデスクワーク能力を見せつければ万事OK
『その前に学校だな…』
*
「あ、鈴くん。おはよう」
『おはよう。敦くん」
「学生ってこんなに早いんだね」
『テスト勉強しに早めに行くだけ』
手に持っていた教材をチラつかせて敦くんに見せた
やる気が出なくて心なしか教材が重く感じる
「大変だね…学生さんは」
『敦くんも僕と同じ歳でしょ?』
「僕は孤児院育ちだから、学校は行けなかったんだ」
『へぇ…そうだったんだ』
だから高校には通わず働いているのか…
きっと彼はこれから大変なのだろう、異能力を持ち探偵社に勤務する
それだけで問題に絡まれるのは必然だ…回避は不可能
『頑張ってね。敦くん』
「え?」
『僕は放課後に顔出すから。じゃ、行ってきます』
「あ、いってらっしゃい!」
少し離れても手を振る敦くんに僕も振り返す
あんな友達ができたらいいのに。なんて気持ちの悪いことを思ったのはさておき
僕は大きな問題にぶつかっていたんだった
『…学校にいる偽り友達と…昨日の電話女』
僕が言う問題は、毎回週末課題を写しに来る「俺ら友達だろ」の男どもを追い払うことと
昨日、逆探知をして調べた女の居所。
場所は_____
『…あそこか…』
言葉にしたくもない場所だ。
あーあ厄介なのに目をつけられたよ…とても面倒だ
『…(ポートマフィア様が僕の情報をつかむなんて…)』
僕は厄災にでも取り憑かれているのだろうか…
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みき - とっても面白いです!更新頑張って下さい! (2019年6月16日 8時) (レス) id: 8d56403f64 (このIDを非表示/違反報告)
☆のん☆(プロフ) - 11話、淳じゃなくて「敦」です。キャラクターについての誤字はもっと気をつけたほうがいいと思います。 (2019年5月21日 15時) (レス) id: b41524b4b3 (このIDを非表示/違反報告)
十夜 - クドい様ですが、敦が淳になってます。 (2019年5月6日 21時) (レス) id: c029fe2fa8 (このIDを非表示/違反報告)
ルーカス - 続きめちゃめちゃ楽しみにしてます! (2019年5月1日 21時) (レス) id: 9beb8a0104 (このIDを非表示/違反報告)
なっつ(プロフ) - 中島敦が中島淳になってますよー!更新応援しています! (2019年4月26日 21時) (レス) id: 956baee6af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水餅 | 作成日時:2019年4月20日 12時