クッキー貰ってしまった ページ2
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『うん、作ってきたよ』
「へー」
『国見くんもチョコとか欲しいんだね』
当たり前だろ。好きな子から欲しいに決まってんだろ。
なんなら早く告白してAを俺のものにしたい。
けどAが俺のこと好きなのかもわからないし、無理って言われたらシンプルに傷つく。
こんな根性なくて、心配性な男 絶対好かれてないよなぁ。
『じゃあ、渡してくる』
どの男にって思ったけど、女子に渡しに行ったのか。
あーびっくりした。心臓に悪い。
「おい国見ーチョコ貰えたか?」
「うるせーな、俺甘いの好きじゃないから」
「ほんとかよおいー」
嘘ですめっちゃチョコ欲しい。
いつから俺はこんなに欲深くなったんだろう。
『国見くん、』
俺の目の前に袋を差し出すA。
……待て待て待て、もしかしてこれって。
『ハッピーバレンタイン』
「えっ、あ、まじ?ありがとう……」
マジか。Aからチョコきたー!
心の中で俺は全力でガッツポーズをした。
袋の中身は
「…………クッキー?」
あれ、クッキーってなんか意味あったよな。なんだっけ……。
あ、思い出した。
俺はクッキーの意味を知ってがっかりした。がっかりというか、絶望。
"あなたと友達でいたい"
たしかこれがクッキーの意味だ。
俺はキミの好きな人ではない。
さよなら、俺の恋。
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榁井(プロフ) - 紅葉さん» 神作品だなんてとんでもないです…!コメントありがとうございます! (2020年3月5日 9時) (レス) id: 449d801ec5 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - んんッ尊かった!ただひたすらに尊かった!とても素敵な、神作品、ありがとうございました! (2020年3月5日 0時) (レス) id: 9cddad8678 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:榁井 | 作成日時:2020年2月15日 23時