アオハル返せIV【稲荷崎】 (ページ12)

今日:2 hit、昨日:31 hit、合計:269,856 hit

137.#アオハルページ12

ザッと砂を踏む音がする。出てきたのは1組の青チームから。治くんもスナギモも学ランやう”ぁい似合いすぎ。後光が差してるよ。まぶちいぜ。

女子の歓声が止まらない。明日の文化祭大丈夫かな。声枯れてない？ガスガスな声で文化祭とか最悪な思い出じゃん。

女子の皆さんの声帯の心配をしていたら北先輩のクラスの番になった。白いハチマキを巻いて学ランで出てきた北先輩をパシャリと1枚写真に収める。おばあちゃんに頼まれたからな。

そう言えば侑くんと治くんのも頼まれてたっけ。2人の応援団姿を写真に収める。ほんと面食いだなうちのおばあちゃんは。

応援団が終わり次は私たちチアの番。スカート短いしへそ出しだし死にたい。けどやるからにはやらなければ。

必死で覚えた振り付けを死ぬ気で踊る。サナと目が合って思わず笑ってしまった。

あんなに嫌だったチアも終われば楽しかったなあと思えた。残すは最大のお楽しみ……リレーだ!!

この日のためにバトンパスの練習、インコーナーに入るタイミングなどみんなで考えてきた。リレーは1番ポイントが高い。最終種目に持ってくるだけある。

アンカーはクラスで1番速い陸部の男の子。私は治くんからもらってその子に渡す。アンカーの前、かなり重要なポジション。男女混合だからこの枠は男子も多い。

治くんが走ってくる中間順位は3位。2位との距離を治くんがだいぶ縮めてくれたおかげで抜かせそうだ。ストーカーと鬼ごっこしてた頃を思い出す。捕まりたくなくて必死だった。

『これっお願いっ』

繋がれたバトン。陸部の子はどんどん差を詰めていく。

本当に接戦だったけど、私たちのクラスは校内成績2位という結果に終わった。

明日からは文化祭だ。