【創作BL】お義兄ちゃんの夜の誘いが酷くて困る。

ばくばく。　11 ページ11

唐橋 Aside



僕がお義兄ちゃんを好きだなんて、絶対違う




『Aー？大丈夫？』


『あ、うん。
ぜんぜん大丈夫』
いや全然大丈夫じゃない
むしろ、心拍数がすごいばくばくと上がっていってる...



あぁ、お風呂につかって、
きれいさっぱり忘れたい気分だ


******
あれから数日後

僕は学校で、肩身が狭い思いをするはめになった

きらきらした女子から、
お義兄ちゃんの○INEのIDをきかれたり僕が通るたびに集団でこそこそ話

それ以外にも、オラオラ系のいかつい人達が僕をからかうようになった


からかわれるのは慣れてるからいいけど、驚きなのがその内容で
"校舎裏に呼び出されて告白されたり、週末にクラスの女子が僕に女の格好をさせたりと、頭のおかしなことばかりだ


いっそ無視されて気持ち悪がられたほうがましな気がする


これもあれも、
そしてお義兄ちゃんと顔をあわせるたびにおこる胸の動悸もぜんぶお義兄ちゃんのせいだ



お義兄ちゃんなんて、お義兄ちゃんなんて…………



『お義兄ちゃんなんて嫌いなんだから…』


小さな声でそう呟く
自室にひびく自分のため息


『お義兄ちゃんがき、らい...？』



パリーンと硝子のお盆と、
陶器のマグカップが落ちる音


しまった


お義兄ちゃんに聞かれてしまった


『ぇ、あ、え？Aが俺を嫌い？
えっと、どういうこと…？
あ、え？Aには別次元のおにいちゃんがいたってこと？
許せない、俺以外におにいちゃんがいるだなんて………
いや、おにいちゃん？
おにいちゃんってそもそもなんだっけ』

ゲシュタルト崩壊しないで
お義兄ちゃん


場をとりつくおうとするが頬がこお張る
うまく笑えない

『ちがうよ
お義兄ちゃんのこと、大好きだよ』

…ふぅ、何となく言えた
よかった


『良かった…
Aに嫌いって言われたあとの時間は、すごい辛かったなぁ』




なんかごめんなさい…


何故か僕に手を伸ばすお義兄ちゃん



僕の横腹で
お義兄ちゃんの指がうごめく



『お、お義兄ちゃん...？』


『いけない子には仕置きだよ』


え…やると思ってたけどえ………



すごいテンプレートだよ、お義兄ち..ゃん………

さわさわ。　12→←ゆらゆら。　10

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