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「そうですね……命は柱達でうまく意思疎通を図れるように 何か共に話し合う場を設けてほしい のようなことでした。
きっとお館様は私が柱としてうまく立ち回れるように 先輩方から聞く機会を与えてくださっているのではないかと考えております。
それ以外だとすれば、単に柱同士で連携を取れるようにですかね?」
「…他の奴らにきけ。
俺から教えられることなどない。
連携も俺以外で取ればいい、俺には関係ない。」
「…どうしてそう思われるのでしょうか?
冨岡さんがそう思われていたとしても、他の者からすればそうでなかったりするのです。
少なくとも柱となるまで己を磨き上げた貴方をそんな風に私は思えません。
きっと炭治郎くんもです。」
「何故そこまで俺に構う?
俺は藤堂やお館様にそうされるべき人間ではない。
お前が思っている俺は虚像に過ぎない。」
これはなかなか時間がかかりそうだ。
当然といえば当然なのだろう。
この方が柱になってからお館様も気にかけていらっしゃったはず。
お館様から長くそうされていたのだろうけど、考え方が変わらず今このような状況が生まれている。
立場上お館様が一人の剣士に肩入れなどできるはずもない、他の方も他人にそこまで気を回す余裕もなかったのかもしれない。
けれどこのままでいいとは思えない。
「そのように仰るのはおやめください。
冨岡さんが自分自身を否定するのは悲しいことですが、言ってしまえば個人の勝手です。
けれど、私やお館様の考えまで否定しないでくださいませ。」
「!」
「他人からの評価は裏切りません。
良い意味でも悪い意味でも。
正直 命など都合よく言ってはおりますが、私は貴方とお話がしたい 色々教えていただきたい。
我儘を言っているのは承知の上です。
どうか聞き入れてはくださいませんか?」
そういうと冨岡さんは黙られた。
その間もずっと見つめあったままだった。
しのぶさんは冨岡さんが他の柱の方々に嫌われていると言っていた。
鬼殺隊を支える柱が その様子ではいけない。
建物にしても柱は一本で支えているわけではない、皆で支えて行かなくてはいけない。
そのためにも冨岡さんも仲良くはしなくても良いけれど、せめて関係ないなどと言わず輪に入って来ていただきたい。
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作者名:ヒイロ | 作成日時:2020年4月21日 19時