【HQ!!】逢瀬に溺れる

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今日はとりあえず、見学してみる？


とのお誘いを清水先輩より頂いたので、私は体育館の隅の方で体育座りをして練習風景を見させてもらうことになった。



ふと、視界に飛び込んでくる、オレンジ色の頭と金色の頭。



言わずもがな、オレンジ色の笑顔あふれる背の小さな人物は、翔陽くんだ。



バレーが楽しくってしょうがない！！ という顔で、跳ねて走って、とにかく慌ただしく動き回り、目立っている。



対照的なのが月島くんだ。



蜂蜜みたいな金色の髪に、ほんとうにうっすらとだけ汗をにじませ、あまり楽しく無さそうな顔で練習に参加している。



と、翔陽くんが私を認識したらしく、オーバーな動きで手を左右に振っている。



私があいまいに手を振り返すと、翔陽くんの近くに居た坊主の先輩が、翔陽くんの背中を大きく叩いていた。



そして心なしか、悟ったような、覚悟を決めた漢だぜ！ みたいな顔でこちらを眺めてきた。



『……？？』



私はただただ困惑した。



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