この線、越えるか、消すか。【黒尾鉄朗】 (ページ48)

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４８歩目ページ48

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研磨との電話を終わらせてから、３０分くらい経った

どこにいるときに電話してきたのかはわからないけど、学校から家までの間で、だったら
そろそろ帰ってくる頃かなー？
そう思いながら、窓の外を見る

クロの家も研磨の家も、家の窓から見える位置にあるから、こういう時はついつい覗いてしまう(笑)

お。あの集団、それっぽい。
まだ遠目でしか確認できないけど…
何人か、上も下も赤い。
…あれ絶対音駒バレー部のジャージだ(笑)

準備して、出るか。

──ピンポーン。

慣れた手つきで、クロの家のチャイムを押す。

ｶﾞﾁｬ
木「Aーー！！！久しぶりだなっ！ちょー会いたかったぜ！！」

「っう…ぼっくん…くるしぃ……」

ドアが開いたと思ったら
ぼっくんにがばっと抱きしめられる
いつもは私が迎える側だから、抱きつきに来るぼっくんを避けるんだけどな…
まさかぼっくんが１番に出てくるとは思わなかったわ。

木「なぁなぁ、元気だった？てかいつぶり！？最後会ったのいつだ！！？」

ク「…！！っおい、木兎。A離してやれ。そのままだと窒息死だ」

ナイス黒尾さん。

木「んっ？あぁ、わりぃわりぃ…！！いつもは避けられるからなー…初めての成功で力入れすぎたわ！(笑)」

そう笑いながら、やっと解放してくれました。

「ぼっくん、私…やっと会えたのに速攻死ぬのかと思ったよ…(笑)」

木「いやー、悪かったって！今度からはちゃんと加減するから！な？」

いや…、な？ってなんだ
まず、高３にもなって毎回抱きついてくるってどうなの…子どもか。

「ぼっくん。まず抱きついてこようとすることを辞めてください。」

木「えーー！！！？なんでだよーー！！！！」

そう叫んでいるぼっくんを背に、靴を脱ぎクロの部屋へ向かう。

「お邪魔しまっす。」

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