嫉妬とお誘い ページ18
「おい、生きてるか？」
『…へ、あぁ、うん、え……？』
恵の匂いが、声が、息遣いが。すぐそこにある。
香水ではない、柔軟剤の香り。それが鼻孔をつき抜け、脳に直に叩きつけられたような感覚に陥った。
…あっ、待って鼻血出そう。
『あ、あり、ありがとう！！もももう大丈夫！』
「そ、そうか…？」
裏返るし噛むしどもるしの見事なる三拍子により、私はただの恥ずかしいやつとなった。
『ありがとう！！時間になったら声かけて！じゃ！！』
「あ、おい！」
恵の声に振り返ることなく、私は全速力で人混みを走り抜けた。
人混みを抜けてから振り返っても、恵の姿はなかった。思わずふぅ…とやっと息をはく。
よかったぁぁああ……！！あれ以上一緒にいたら、私は羞恥心で爆散してた…恵の顔がすごく近くにあった。恵の綺麗な顔が。端正な顔面が。匂いが。
はぁ〜〜〜………やばい。
『…てか、どうしよ』
「時間になったら声かけろ」とか言って思いきり走ってきてしまったが、なにしてればいいんだろう。
とりあえず料理食べてようかなぁ…
ドレス着るために少しでも細くしたいから、抜いてきちゃったし…
『…よし。』
並べられた料理をさっととり、できるだけ端の方に向かう。
口に放り込むと結構いける。うま…と言葉をこぼしながらぱくぱくと食べ進める。
ふと、女性が集まっているのが見えた。
またさっきの人が囲まれてるのか、と思い、上から見ようと、見つけた少し高いところへの階段を上がる。
登ると、その上でも踊っている人が多くいた。人だかりの中心を目を凝らして見てみる。
『…め、恵…っ！？』
なんと、中心にいたのは恵。
嘘ぉ！？と心の中で悲鳴をあげる。確かに恵はかっこいいけど。かっこいいけど！！そんなに群がるの！？てか、私ですらダンス誘えてないのに！！
『〜〜！！』
恵と女性が楽しそうに話しているのが見え、やきもきする。今すぐにあそこに割り込みたい。でも、恵が楽しそうだし…いや……うぅ…
やっぱり、好きな人が他の女性話しているのってすごく辛い。
でも、私には割り込んでどうするんだ。恵から見ればどうなんだ。
『…』
もう、このやりようのない気持ちを食欲に向けてやる。
そう覚悟を決め、また料理のもとへ行こうと一歩を踏み出した。
「＿＿あの」
『…え…？』
反射的に振り返る。
そこに立っているのは、恵には敵わないが、端正で、金の髪をなびかせた青年が。
「時間があるなら、僕と踊ってくださいますか？」
『西園寺………さん……？』
終わり
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←漫画的展開すぎ
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みかん狐。(プロフ) - ルルさん» えっ…ハマってもらえたことに嬉しいという感情しか生まれませんどうしましょう()続きが気になるほど…私も嬉しすぎて今日は夜しか寝れなそうですよ(？)コメント、閲覧有難う御座います！！ (2022年2月26日 16時) (
レス) id: af05efaa9e (このIDを非表示/違反報告)
ルル - ハマっちゃったんですけど！どうしたらいいんですか！？ハマっちゃったせいで続きが気になり、夜しか眠れないんですけど！？？（？？） すみません！更新待ってますね。 (2022年2月26日 15時) (レス) @page3 id: 0fb48e7dd1 (このIDを非表示/違反報告)
みかん狐。(プロフ) - RIOさん» えっ“好き”…！？いや、もう感極まってます今…()あと分かります…推しからの愛ほど尊いものはないっすよね…それがどんな愛だとしても()更新頑張らせていただきます！初コメ有難う御座います〜！！ (2022年2月26日 8時) (レス) id: af05efaa9e (このIDを非表示/違反報告)
RIO - うっわ、めっちゃ好きなんですけど、、推しからの愛ってめっちゃ良いですね……あ、親愛とかも込で。更新頑張ってください！ (2022年2月26日 8時) (レス) @page3 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかん狐。 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/purerisu27/
作成日時：2022年2月25日 6時
