プレイボーイ説の恵さん ページ16
『…えっ、』
…今、なんて言った…?
「似合ってる」って、「似合ってる」って…!!
『…恵…そんなこと言えるほどに、成長したんだね…!?』
「失礼だなお前」
恵に似合ってるって言われた。あの鈍感で、女子のことなんか気にしなそうな、あの恵が。その事実だけで、私は生きていけるような気さえしてくる。
…でも、成長してそんなこと言えるってことは、他の人にも無自覚でそういうことを言っているのだ。
……いや、でももしかするときっと、中学の頃から数々の女を堕としてきたに違いない…。てことは今初めて言われた私って……
魅力もくそもなかった、ってこと……?
…あっヤバイ泣きそう。
『…恵、そういうのはね、あんまり言わない方が良いんだよ』
「お前、情緒大丈夫か…?」
不思議そうな顔をしたかと思うと、顔を覗き込んでこようと身をかがめてきて、思わず『うわっ』と裏返った声が出てきた。
『ぜっ…!全然大丈夫だから!!てかもう着くでしょ、インターホン押して!!』
そう言って催促すると、まだ納得のいっていない、微妙な顔をしていたが、すぐに「そうだな」と向き直り、インターホンを押した。
しばらくすると、《はい》と執事かなにかの声が聞こえてくる。
それに臆することなく、スラスラと説明する恵の横顔をまじまじと見つめる。
やっぱ睫毛長くて綺麗だなぁ、肌だって白くて、傷も何もなくて、女子顔負けで羨ましいなあ…
私と全然違うなぁ…
そんなことを思いながら、ぼんやりと眺めていた。
「行くぞ」という声にハッとし、数歩先を行く背中を追っていく。
広々とした庭園は、夜じゃなければ最高な場所なのに、今見ると静まり返っていて、明かりがあるのにお化け屋敷感が拭えない。
こういう時、積極的な女子だったら、「こわーい!」って言って抱きつけたのかな…
…ま、そんな勇気があれば、とっくに告れてたんだけどさー…
はあ、とまたため息をつく。
「入るぞ」
『…うん』
フッた人間に対して優しい恵も、ずいぶんと弄ぶよなぁ…
漫画的展開すぎ→←フィクションをノンフィクションにはできない
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みかん狐。(プロフ) - ルルさん» えっ…ハマってもらえたことに嬉しいという感情しか生まれませんどうしましょう()続きが気になるほど…私も嬉しすぎて今日は夜しか寝れなそうですよ(?)コメント、閲覧有難う御座います!! (2022年2月26日 16時) (レス) id: af05efaa9e (このIDを非表示/違反報告)
ルル - ハマっちゃったんですけど!どうしたらいいんですか!?ハマっちゃったせいで続きが気になり、夜しか眠れないんですけど!??(??) すみません!更新待ってますね。 (2022年2月26日 15時) (レス) @page3 id: 0fb48e7dd1 (このIDを非表示/違反報告)
みかん狐。(プロフ) - RIOさん» えっ“好き”…!?いや、もう感極まってます今…()あと分かります…推しからの愛ほど尊いものはないっすよね…それがどんな愛だとしても()更新頑張らせていただきます!初コメ有難う御座います〜!! (2022年2月26日 8時) (レス) id: af05efaa9e (このIDを非表示/違反報告)
RIO - うっわ、めっちゃ好きなんですけど、、推しからの愛ってめっちゃ良いですね……あ、親愛とかも込で。更新頑張ってください! (2022年2月26日 8時) (レス) @page3 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかん狐。 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/purerisu27/
作成日時:2022年2月25日 6時