【黒バス】探偵少女は真実を守る-episode extra-

▲真実-245-▲ ページ27

すると由貴菜が、バンッとテーブルを叩いて立ち上がる。


突然の事に、降旗達含めその場に居合わせた全員の視線が由貴菜に集中する。



由「何ですか…陰謀って……。」



緋「ちゃんと話すよ、それについては後々。」



由「カズはッ…あんたの母親の為に殺.されたのかよッ!?

ふざっけんな…ふざけんな、なんでオバサン一人のために…カズに真太郎さんに…あんな沢山の人達が死ななきゃなんなかったんだよッ!!」



真「ユキっ……！」



周りの人の目もはばからず、由貴菜は涙混じりに感情をぶつけた。


それでも尚、平然と由貴菜に微笑みを向ける緋夢。


由貴菜にはそれが気に喰わない。



由「だったら……さっさと話せよ…。

知ってること全部ッ!!」



緋「話すってば…。」



若干苦笑いの緋夢は、周囲を一通り見回してから、口を開く。



緋「…んじゃ、まずは俺ん家…赤司家についてから行こうか。」



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俺の実家…赤司家は、旧家の中でも名門中の名門で、今や日本経済の中枢の一端をも握る大財閥だ。


そんなお高いお家に生まれてしまった俺、緋夢な訳だが、俺はこの家柄を誇るつもりは毛頭ないし、縛られるつもりもない。


…だから、当主という座に着かなければならい宿命を持ってきた征の事は、本当に可哀想だなって思った。


征の父親は、赤司家の長男、つまりは本家の血筋になる。


生まれてくる子供も当然本家の血筋になり、加えて長男だった征は、見事、生まれた時からこの家に縛られる羽目になったのだ。


…まぁ、あいつは同情されるの嫌いだったから、俺も何も言わなかったけど。


征がやたらと帝王学じみた事を学ばされていたのは、皆知ってるだろう。


俺も、同じだった。


征と違って、跡取りなんかじゃなくて、分家の子供な俺。


そんな俺に、母様…緋紗絵は、それこそ征がされてる以上に厳しい躾を施した。


塾に家庭教師にピアノに武術に…数えたらキリがない。


ガキのうちは俺もそれを甘んじた。


母様は、赤司の人間なら全てにおいて完璧であれって言ってきたし、征自身も同じだって言ってたから。


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